俳枕とは歌枕にならって俳句に詠みこまれた名所のことをいいます。
『俳枕』という本があり、東日本と西日本の二巻で、日本だけでなく海外俳枕もあげられています。大河ドラマ「真田丸」のこともあって手元において開いていたのですが、上田が出てこないのです。
浅間山、安曇野、伊那、姨捨山、柏原、上高地、軽井沢、木曽、小海線、佐久、信濃、諏訪、善光寺、蓼科、千曲川、天竜川、戸隠山、日本アルプス、野尻湖、馬籠、妻籠、松本、八ヶ岳。
こう書き出してみてそれぞれ俳枕にふさわしい場所かと思います。
編者の平井照敏さんは「凡例」にこう書かれています。
《 旅行用、吟行用に利用できるよう、俳枕はできる限り、数多く選定するよう努めた。ただし、その選定には、しかるべき俳句があることを条件とすることにした。》
観光地案内ではありませんから、俳句あっての話だとはわかりますが、それでも寂しい。そこで『地名俳句歳時記』という小型歳時記から次の俳句を紹介しておきます。
上田城址
いと小さき上田の古城麦の秋 福田蓼汀
雪しろの州をありく鷹上田城 竹中龍青
この歳時記には上田市関連では、上田城址のほか、八日堂、女神岳、別所温泉、北向観音、安楽寺、無言館、前山寺、真田、菅平高原、があります。
おいおい紹介していきたいと思います。