kaeruのつぶやき

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雑誌「俳句現代」。

2016-01-16 21:46:13 | kaeruの五七五

暮のうちにできなかった机の周りの整理をしていたら、雑誌「俳句現代」の創刊号が出てきました。

この雑誌は創刊号から終刊号まで購入した記憶があります。が出てきたのは創刊号の1998年12月号と1999年分の12冊に2001年1月号だけでした。いつ頃終刊になったのか「雑誌俳句現代」で検索してみましたが見つかりません。

2001年1月が「読本 西東三鬼」と特集になっていますので、創刊号からの一年分と西東三鬼特集を手元に置いたのかも知れません。それにしても検索で出てこないというのも不思議です。「角川春樹」をwikiしてもこの雑誌に触れた記事はありませんでした。

何れにしても発刊時に私としてはかなり期待して手にした様です。

創刊記念大特集と名打って「角川春樹俳句批判  現代文学にとって俳句とは何か」が目に付きます。文学としての俳句の可能性という様なことも当時頭にあったものですから期待につながったのでしょう。特集には平井照敏氏をはじめ8人の俳人が稿を寄せています。各稿のところどころの文章の部分に線を引いてありました。

平井文では「こうしたこころの底へのひびきを得ることなくして、俳句をつくる何の意味があろう」。

中村苑子文「よい俳句が成立するには、その作者の人間を形成している確たる人生哲学が根底にあることが必須であり、それに作者の上等な言葉の技術が加わって、はじめて読者の共感を喚起するのだ」

関森勝夫文「凡庸で、表層的なものは写生ではない。真に大切なのは、ものの核心を衝いた表現にこそあるのだ。要は作者の精神の盤石さである」

などなどです。

私の本棚には他の俳句雑誌も何冊かみられますが、この創刊に期待していたのはなんだったのか、全巻を探し出し目を通してみたいと思います。