花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

マルケの旅(2)リミニ②

2015-11-11 02:25:31 | 海外旅行

リミニの旅の続きです。

一休みした後、「テンピオ・マラテスティアーノ」が再開するまで、街の中を歩いてみました。「アウグストの門」から街の中心広場を通り抜け、一直線に続く道を歩いていくと川に突き当たり、川にはローマ時代の「ティベリオの橋」が架かっています。橋を渡ると川辺は公園になっていて、市民の憩いの場のようです。

「ティベリオの橋」

折り返して街中に戻ろうとしたら、右側にコムネーのパラッツォのある広場があり、その先はシスモンド城になっていました。そのコムネー前の広場に丁度チョコレート市が開かれていて、店先を覗いてみました。イタリア人ってチョコレート好きなのだとつくづく思います。

で、その広場の中央になんとパウルス5世の銅像があって、肖像画に顔がよく似ているのです!!なんだか知り合いのおじさんに会ったような気がしてしまいました(笑)。

 ちなみに、カラヴァッジョの絵をいたく好んだシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿の叔父さんでもあり、慶長遣欧使節の支倉常長が謁見した教皇でもあります。でも、何故リミニに銅像があるのだろう??

広場から市立美術館に向かいました。テンピオと同じでお昼は休館ですが、場所チェックだけはしておこうと思ったのです。

 「リミニ市立美術館」

で、美術館の隣の教会の壁が変わっていて、凸凹があり、フェッラーラのパラッツォ・ディアマンテを想起してしまいました。こんな時はH先生にお尋ねしたいなぁ。ルスティカ壁の一種でしょうか??>先生(今ごろクロアチアですか?)(蛇足:先生はこのブログを知りません)

 

 

時間もまだあるしホテルも近いので(旧市街はこじんまり)、一旦戻って一休み。で、開館時間に合わせて、歩いて5分のテンピオに再度出勤です。

ということで、まだ続きます。


語学学校も第2週目です。

2015-11-09 23:32:47 | 海外旅行

語学学校も第2週に入りました。クラスメイトは先のNY女子とドイツ人女性の他に、今日から三人の女性が新メンバーとなりました。英国女子とモンゴル女子、そしてアラブ女性です。私を含め6人のこの初級クラスはかなり国際派ですね。

モンゴル女子は殆どイタリア語が話せず、アラブ女性も初歩段階のようです。なので、テキスト進行も先週より易しい内容で、ちょっと拍子抜けしてしまいました。二人とも長期受講予定のようなので、このままだと授業レベルも初歩段階で終わってしまうのでは?と少し心配です。クラスを分けてもらえると嬉しいのですが、多分学校側の人件費がペイしないのかもしれません。とは言え、その上のクラスに行けるほどのイタリア語力もまだ無く、う~ん、難しいところです。 

思うに、週単位でメンバーが変わるよりも、1カ月とか2週間とかの期間内の進行プログラムが決まっている方が、自分の進歩が確認できるかもしれません。もちろん、授業というものは先生とクラスメイトによるものだから、当たり外れがあるのは仕方がないことだと思いますけどね。 

こうなったら、個人レッスン時に頑張って、もっと内容的に進めるように努力するしかないのかなぁ。って、悲しいことに怠け者&覚えの悪い私には難しいことなのですよね(涙)。


マニャーニ・ロッカ(Magnani Rocca)財団美術館

2015-11-08 07:32:47 | 美術館

Fさんご夫妻とパルマ近郊のla villa dei capolavori「Magnani Rocca」財団美術館に行ってきました。マニャーニ・ロッカ財団が運営する瀟洒な邸宅美術館です。

「マニャーニ・ロッカ財団美術館」入口

 現在、未来派の「ジャコモ・バッラ展」を開催中ですが、元々の常設展示作品も素晴らしく、展覧会ともども楽しんで来ました。で、なんとロンドンのナショナル・ギャラリーからゴッホ《椅子》が特別貸出展示されていて、こちらの方も嬉しかったです。Fさんのお話しだと、ゴヤ作品展示室にゴヤの代わりにゴッホ作品が展示されていたので、もしかして交換展示かもしれない、とのことでした。 

美術館建物(ヴィッラ・デイ・カポラヴォリ)の瀟洒な佇まい

この美術館は、ルイジ・マニャーニ(Luigi Magnani , 1906-1984年)が彼の両親を顕彰して設立した財団運営の美術館で、音楽評論家・著作家でもあったマニャーニの趣味の良さがアールデコ調の美術館の隅々まで現れていました。その趣味の良さはコレクションが如実に物語っていて、いやはや驚いてしまったのですがね。 

   

ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ  フィリッポ・リッピ

  

アルブレヒト・デューラー   ティツィアーノ

この他にも、古典絵画がまだまだあるのですよ! 絵画作品だけでなく、ションガウアー、デューラー、レンブラントなどの版画作品も展示されていて、その洗練されたコレクション構成を見ながら、よくぞ集められたものだ!と思ってしまいました。 

更に、マニャーニがジョルジョ・モランディと友人だったことから、モランディ作品の充実ぶりも見逃せません。

   

マニャーニとモランディ     モランディ《自画像》(若い!)

 

モランディ作品は油彩の他にも素描や水彩も充実

この他にも印象派のモネやルノワール、セザンヌから、マティスや、イタリア現代絵画に至るまで、訪れる者の目を楽しませてくれる作品が並び、芸術を愛でるイタリアの伝統と懐の深さを実感しました。

で、お昼はパルマからボローニャに戻る途中のレッジョ・エミリアで♪

さすが、地元のプロシュートは美味しかったです~!ヽ(^o^)丿 2人分の量なのに、3人でも食べきれないほど!!

素敵な美術館と美味しい食事♪、誘ってくださったFさんとご主人に心から感謝です!!!


近況報告。

2015-11-07 07:06:37 | 海外旅行

ようやくボローニャ「少し住み」も1週間が過ぎました。語学学校にも慣れ始め、同じクラスだけでなく、上級コースの日本人学生たちとも顔見知りになりました。音楽関係の留学生(奨学金をもらって来ている方たち)が多いようです。 

で、私のクラスではオランダの女子2名が今日で終了し、このあと3カ月ぐらいかけてイタリア周遊するそうです。新たなクラスメイト2名も入り(ニューヨークから来た女子とドイツ人の女性)、もしかして、来週から更なる新入生も増えるかもしれません。英語得意の先生とクラスメイトたちなので、コミュニケーションはブロークン英語で対応していますが、イタリア語だけでなく英語でも苦戦するとは思いませんでした(涙)。 

金曜日の個人レッスンもリーディングの予定でしたが、私のイタリア語力が及ばないので、レッスン内容を文法基礎のおさらいに変更することにしました。自分のイタリア語の基礎があやふやであることがよくわかったからです。建築物だけでなく語学も基礎土台が大切なのだわ(溜息)。なにしろ動詞の活用がなっていないし、特に再帰動詞が...(泣)。ということで、気を取り直して来週からまた頑張ろうと思っています。 

で、明日はパルマへ出かける予定なので、マルケの旅の続きは日曜日になりそうです。


「モランディ展」が楽しみ。

2015-11-04 23:10:45 | 展覧会

すみません。神戸の兵庫県立美術館「モランディ展」は、12月8日(火)から2016年2月14日(日)まで、だったのですね。まだ始まっていませんでした(汗)。

東京への巡回展もあり、東京ステーションギャラリーで、2016年2月20日(土)から4月10日(日)まで開催されます。あ、3月からは国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」と重なりますね(^^)。 

モランディの描く作品は同じような何気ない静物画なのですが、じっと観ていると静物たち(瓶とか壺とか)が主人公の物語を見ているような気がしてきます。派手さはありませんが、観ているとなんだか面白く感じられるのです。

ボローニャにいる間に、またモランディを観に行きたいと思っています。


ジョルジョ・モランディのお墓に詣でる。

2015-11-03 23:03:27 | 海外旅行

昨日、初めての授業の後に、学校主催の市内探索イベントに参加し、チェルトーザの記念墓地(Cimitero Monumentale della Certosa)に行ってきました。日本の墓地の概念を超える規模で驚きました。例えて言えば、靖国神社と青山墓地と築地本願寺を一緒にしたような感じかな?(かなり強引な例え(^^;;)

チェルトーザの墓地

墓地にはファッシズムと戦った市民を祀ったモニュメントや、名家の凝ったお墓や、もちろん有名無名の市民が眠っていました。教会もお花屋さんも併設されているんですよ。

立派な墓石彫刻!

で、ありました。ジョルジョ・モランディのお墓も。

ジョルジョ・モランディの墓 

一緒に参加したメンバーで、神戸出身のSさんに「今神戸でモランディ展やっているんですよ」と言ったら、モランディを知らなかったようでした。神戸の「モランディ展」の動員は大丈夫なのでせうか??(^^;。ちなみに学校はフォンダッツァ通りにも近いです。 

ということで、昨日は疲れ果て、授業の復習もあまりできず、今日も授業に着いていくのが大変でした。いえ、覚えが悪いだけなんですがね(涙)


初めての授業。

2015-11-02 22:55:52 | 海外旅行

ボローニャ「少し住み」の目的は、実は語学学校でイタリア語を学ぶためです。今日、初めての授業を受けました。ビシバシ刺激があり、やはり来てよかったと思いました。 

今週のクラスメイトはオランダから来た2人組の女の子。凄く良い子たちです。来週も一緒だと良いのになぁ。この学校は週単位で受講できるのです。 

授業は月曜日から金曜日、毎日午前9時から午後1時まで。途中に1回休みが入ります。追加で金曜日にリーディングの授業を受講予定です。経験上、怠け者(私)は自分を追い込まないと何事も学習に身が入りません(溜息)。イタリア語初心者&年寄りですが、4週間、これから最終日まで頑張れるでしょうか?(^^;;


マルケの旅(1)リミニ①

2015-11-02 00:32:22 | 海外旅行

今回の旅の詳細を記そうと思う。外出用のPCでの画像処理は不慣れなので画像は少なめだが、後日追加で挿入するかもしれない。

また、日本におけるマルケ州についての旅行情報があまりにも少なく、私的に苦労したので、旅行記とともに参考としてマルケの歩き方も書き添えられたらと思っている。なにしろ「地球の歩き方」だって雀の涙で役立たずだし、唯一参考になったのは『宮下孝晴の徹底イタリア美術案内(3)』(美術出版社)だけなのだ。ちなみに、私見だがマルケ旅行をするのならボローニャを起点とすると移動がしやすいと思う。

ということで、今回の旅はボローニャと同じエミリア・ローマーニャ州のリミニから始まった。

朝、ボローニャ中央駅からリミニ行きの特急フレッチャ・ビアンカに乗ってリミニに向かった。リミニはエミリア・ロマーニャ州の南東の端にあり、アドリア海に面している。しかし、予約したホテルはリゾート用の海側ではなく、見どころの多いチェントロ側である。

さて、リミニには1時間ほどで到着。ホテルはリミニ駅からほど近く、設備もスタッフも気持ちが良いし、すっかり気に入ってしまった。それに、テンピオ・マラテスティアーノまで歩いて5分♪ 荷物を置くと、早速向かった! 青空映えるアルベルティの珠玉の作品である。

レオン・バティスタ・アルベルティ《テンピオ・マラテスティアーノ》(1468年未完成)

そして、テンピオの中にはピエロ・デッラ・フランチェスカ《シジスモンド・マラテスタと守護聖人》が!

 

ピエロ・デッラ・フランチェスカ《シジスモンド・マラテスタと守護聖人》(1450年頃)

うわっ、この三白眼が怖いんだわ~(^^; 。でも、シジスモンドは冷酷かつ優れた軍事才能を持ち、一方では教養も高く芸術を愛する文化人なのだ。なししろ、アルベルティとピエロを同時に使っちゃうほどの芸術への眼力&趣味の良さを持っているのだから、ルネサンス的怪物のような男だったのだろうなぁ。

このテンピオ(神殿)はシジスモンドの4人目の妻イゾッタの廟墓とするために、ゴシック建築のサン・フランチェスコ教会を改装したものだ。設計はレオン・バティスタ・アルベルティ。外壁を子細に眺めると元のゴシック壁を覆うように半円アーチの外壁が設けられていることがわかる。(テンピオについては写真を色々撮ったが、画像は帰国後に追加したい)

テンピオ(神殿)の主祭壇にはジョットの《十字架》が掛けられていた。

ジョット《十字架》(1310~17年頃)

テンピオ内を眺めていたら12時(13時だっけ?)で教会が閉まり、一旦外へ出て3時半の再開までリミニ見学をすることにした。ホテルで貰った地図を見ると、リミニはこじんまりしていて歩きやすそうだった。ということで、次に向かったのはアルベルティも参考にしたらしい古代ローマ時代の「アウグストの門」だ。

「アウグストの門」

ちょうどお腹も空いたので、街中に向かいながら途中のBarで軽食をば。

紅茶にハート型クッキーがつくなんておしゃれ♪

Barで一服したところで、ブログも一服。次回へ続く。


マルケ旅行の概要篇です。

2015-11-01 04:16:16 | 海外旅行

今回のマルケ旅行の「概要篇」です。追って「詳細篇」を書こうと思っています。

1日目:ボローニャ→リミニ

・テンピオ・マラテスティアーノ(サン・フランチェスコ教会)

・リミニ市立美術館 (古代遺跡も含む)

・アウグストの門

・ティベリオの橋

・シスモンド城 

2日目:リミニ→ペーザロ

・ペーザロ市立美術館

・ロッシーニの家 

3日目:ペーザロ→ウルビーノ

・ドゥカーレ宮

・マルケ国立美術館

・ラファエッロの生家 

4日目:ウルビーノ

・サン・ジョヴァンニ祈祷堂

・ドゥオーモ

・マルケ国立美術館(再度)

 →ペーザロ→アンコーナ

・サンタ・マリア・デッラ・ピアッツァ教会

・ロッジャ・デイ・メルカンティ 

5日目:アンコーナ→ロレート

・聖なる家の聖堂

・ロレート絵画館/司教館 

6日目:ロレート→レカナーティ

・レカナーティ市立絵画館

 →ロレート→アンコーナ

・国立マルケ州考古学博物館

・サン・フランチェスコ・デッレ・スカレ教会 

7日目:アンコーナ→ボローニャ

・アンコーナ市立絵画館(フランチェスコ・ポデスティ市立絵画館)

・サン・チリアコ大聖堂

・トラヤヌス帝の凱旋門

・クレメンティーノの門

さすがに疲れました!今日もまだ疲れが取れず、せっかくのボローニャの休日も、アパートでぼーっと過ごしてしまいました。歳には勝てませぬ(-_-;)