茶々之介氏は間もなく10歳。十分シニア。脂肪腫が出来るお年頃で、それが出来た。後脚腿の中心部でやや下の方だ。毎朝のブラッシングにかなり熱心な妻が「ありゃ?」と発見!
大きなニキビみたいにプクッとしている。大きくなり過ぎて生活に支障でも出ない限り、脂肪腫が出来ることは別に大したことではない。以前飼っていたゴールデン・リトリバーにもあったが、問題はなかった。
しかし茶々之介氏にとっては初めてのことだったので、念のため七里ガ浜ペットクリニックへ直行。
クリニックのドクター斉藤は「脂肪腫はよくあること。でもこの場所、サイズ、固さなどがちょっと気になります。これは早めに切除しちゃいませんか?」とおっしゃった。
はい、そうしましょう。
さっそく茶々之介氏をクリニックに数時間預ける。まずは検査するのだ。手術となれば麻酔も使うから、事前の検査は慎重に。
そして数日後に手術することが決定!
手術の日(←これを書いている今となっては、先々週のことなのだが)は、半日ほどの間再びクリニックにお預け。通常なら一晩そこでお泊りするところだが、茶々之介氏は特別で、当日夜に帰宅することにした。外泊した経験のないヘンなワンコだから、あまり不安がらせてもいけないので。
茶々之介氏を元気づける華やかな歌を。
ダニエル・ド・ニースを一気に有名にしたアルバム。ヘンデルだ。
Endless Pleasure♪
VIDEO
手術後数時間のお預かりから自宅に戻ったばかりの茶々之介氏は、麻酔から覚めフラフラしている。
朝から飲まず食わずなのでお腹も空いてのども乾いているだろうに、夜の7時を過ぎてもそれどころではないらしく、部屋に入るなり定位置でクニャッと折れるように横になり、そのまま寝てしまった。
血液検査、心電図検査、麻酔、手術、注射、内服液などの費用が当然ながらかかる。ワンコはシニアになると健康管理が大変。薬は体重に応じて量が嵩み、大型犬の医療費はそれなりのものなる。
切除した脂肪腫の検査結果は「良性」となり、事なきを得た。良かったねぇ。
茶々之介氏は寝込んだまましばらくは動かない。
首に巻いてあるのはバイト・ノット。手術後の犬が縫合された傷口を舐めたり噛んだりしてそこが悪化しないように、首の動く範囲を狭めて、口が直接手術箇所に届くことを不可能にする道具。メガホンみたいなエリザベス・カラーと同じ役割だ。しかしアイリッシュ・セター種は軟体動物みたいに、バイト・ノットをしていても結構体を曲げることが出来るので要注意。ふにゃふにゃしたワンコなのだ。
アメリカの会社の製品。今世紀に入ったあたりからか、日本でも広く使われるようになった。
「麻酔、ってやだ・・・」と、茶々之介氏は言っている。
いつもなら七里ガ浜ペットクリニックでは喜び興奮してすこぶる陽気に振る舞っている茶々之介氏。しかし今回の手術後、クリニックのお預かり室から出て来た時は、我々夫婦を見つけるなり小さな声で「チー、チー」泣き続けていた。今日の茶々之介氏は暗い。
クリニックに預けられて、手術され、そのままそこで寝て、目覚めたら見慣れない部屋にいるわけだから「いったい、オレはどうなるのだろう??・・・」と、まあ、不安だったことでしょう。彼は我が家に来て以来、私あるいは妻から離れて宿泊した経験を持たない。
元気がありませぬ。いつもと大違い。
シーン。
彼の晩御飯の時間は過ぎているが、動く気配なし。いつもなら仮にこの時間まで放置しようものなら、「オレのメシ寄越せ」と大変なのに。
手術後、食事や水は最初控えめに与え、運動も避けないといけない。しばらくは注意が必要だ。
巨福。巨福呂坂前にある建長寺で買ったもの。実はこれ、シールを貼って額に入れただけ。めでたい名前だ。ワンコもこれがあれば大丈夫(?)。
動かない茶々之介氏の横で豆のサラダを食べる。
まったく動かない茶々之介氏。生きてますかぁーー?
どうなっているのか? 全然茶々之介氏らしくない。
カキフライ食べるぞぉ。
やっぱり出て来た。毛布を引きずって。
「オレ、腹がへったみたい」と、茶々之介氏が言う。そうだろうなぁ、今日は朝からメシ食ってないからね。
「このバイト・ノットってやだーー」
やっと晩御飯をもらった。量は普段の4分の1だ。お食事中を撮影。脚が痛々しい。
お食事が終わる。
「食べにくいやんか」
「なんか、鬱陶しい」
しばらくは我慢してね。ちょっとの辛抱。人生いろいろあるからね。
麻酔後ペットクリニックでお預かりの長時間睡眠。寝起きで毛もモシャモシャ。気分も冴えないお顔。まったくシャープさがなくなり、ボワッとしている。
七里ガ浜ペットクリニックでは、いつもニコニコ笑顔が優しいドクター斉藤があなたの愛犬、愛猫を診てくれますよ。
七里ガ浜ペットクリニック
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