NHK でやっていた「この世界の片隅に」の音楽メイキングでコトリンゴさんの歌声を聴いてその魅力にひきつけられました。
映画もTVで放送したので録画していたのをやっと昨日見ることができました。
見た結果、やっぱりこの映画の最大の魅力はコトリンゴさんの歌とのんの声にあると思いました。
戦争と言う悲惨なテーマをアニメにしてしかもオブラートに包んで悲惨な出来事でもほんわかした声に
救われます。静かな反戦映画なので、すごく感動するとかではなく、じわっとくるタイプです。同じアニメでは
ジブリの「火垂るの墓」がありますが、こちらの方がインパクトがすごく強かったことを覚えています。
ネットで見ていたら、「アニメ映画『この世界の片隅に』連続上映1000日超に」と言うニュースがあり
3年前に上映されてから継続されていたことに驚きました。
「終戦の日に合わせた特別上映のあと、片渕須直監督が戦争について想像することの大切さを訴えました」と
なっていて、今ここで自分に起きたらどうなるかを想像させる意味でいい映画だと思いました。
今ここで食糧の輸入ができなくなったらどうなるかとか、空襲にあったらどう行動するのかとか、それを災害に
置き換えても、日常生活が失われるとはどういうことなのかとか・・・
そんな中で右手を失っても、姪を目の前で失っても、この世界の片隅にある自分の居場所を信じて生きようとする
彼女の世界に希望を見出すことができます。
終戦の時の日本が被害者扱いはちょっとないと思いましたが、そう考えた人も少なからずいたでしょう。相手の暴力を
責める前に日本が経済的に追い詰められていたにしても、戦争を引き起こしてしまった事実を忘れないでいることが大切
です。
現代でも不安定な国際社会にいる日本です。
戦争の恐さの事実を知り、今でも起こりうることとしての想像力を持たせることは大切なことだと思います。
この映画のサイトでは英語、スペイン語、フランス語、中国語での説明があります。