ずいぶん昔に録画していた映画を昨日の午後見ました。
ドキュメンタリー、ノンフィクションをもとにした映画が続きます。
- キャスト -
大泉 洋
高畑充希 三浦春馬
萩原聖人 渡辺真起子 宇野祥平 韓英恵/竜 雷太 綾戸智恵/佐藤浩市/原田美枝子
- スタッフ -
監督:前田哲
脚本:橋本裕志
原作:渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」(文春文庫刊)
主題歌:「フラワー」ポルノグラフィティ(SMEレコーズ)
音楽:富貴晴美
三浦春馬はまるで自分と重ねるように悩める役を演じていました。完成披露試写会の時に素晴らしい仲間と作った時間が
幸せだったと話していました。三浦春馬が1作ずつ大事に作品を作って行った遺産のひとつですね。
キャスティングが素晴らしかったですね。
周りに迷惑をかけなくては生きていけない人がいる。私も子供が小さいころは週末は病院通い、熱が出れば義理の姉にすぐ来て
もらって仕事を続けました。その時に女医さんに3歳児は人に迷惑かけないで育てることはできないと言われ、ホッとしたことが
ありました。助けてと言えることが大切なこと。人は一人では生きられない。
主人はまさに人に迷惑をかけないでは生きられない難病患者でした。この話のように最後は口だけで生きているのです。
支えるのもひとりでは大変で、義理の姉に話を聞いてもらったり、病院でも私のことを心配してくれる心療内科の先生も
いらっしゃいました。家族も含め、多くの人に支えられてきたことは忘れられません。大学病院の先生たち、ソーシャル・ワーカーさん、
訪問看護士、訪問医師、訪問理学療法士、入浴サービスの人たち、そしてヘルパーさんたち・・・訪問入浴のシーンなど
思い出してしまいます。男性のヘルパーさんたちが親身になって世話をしてくれました。
わがままだったけど、時には控えて我慢していた彼。
この映画の主人公が親に甘えず、自立していったことはすごいと思いました。母親からしたら家で面倒を見てあげたかったと
思うけど。彼の自主性を尊重した親もすごい。
社会が在宅看護をして、お互いに支えあう、決して一方通行ではない人間の心の交流を描いていました。そして障がい者の方からも
対等の意識を持つことが大切です。
大泉洋、高畑充希、三浦春馬、綾戸智恵など素晴らしかったです。
私が小学生のころ、隣に同じ筋ジストロフィーの青年が住んでいました。筋肉が衰えていく悲しい病気を知りました。年取った
お母さんが一人で面倒を見ていました。ヴォランティアもヘルパーさんもいない時代です。いつもベッドに寝ていたイメージでしたが、
油絵を描くのが好きで、私が持っていた外国製の当時とんでもない値段の可愛いお人形を貸してあげて描いていたのを覚えています。
若くして燃え尽きた命でした。