碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『週刊現代』の特集「決定!懐かしのテレビドラマ ベスト100」で解説

2011年07月06日 | メディアでのコメント・論評

『週刊現代』今週号のテレビドラマ特集で解説をしています。

タイトルは「決定!懐かしのテレビドラマ ベスト100」。

14ページという大きな特集で、かなり読みごたえがあります。

脚本家の倉本聰さんや山田太一さんが、自作を語っているところも貴重です。






ベスト100のうち、ベストテンは以下のドラマでした。

タイトルに続く文章は掲載された私の解説です・・・・

第1位 「岸辺のアルバム」77年

第2位 「北の国から」81年
脚本の倉本聰氏は、21年にわたってドラマの登場人物と視聴者が同時代を生きるという稀有な体験をさせてくれた。

第3位 「早春スケッチブック」83年

第4位 「夢千代日記」81年

第5位 「東京ラブストーリー」91年

第6位 「時間ですよ」70年

第7位 「俺たちの旅」75年
フリーターという言葉がなかった時代、組織になじめない若者たちの彷徨を描き、秀逸だった。

第8位 「前略おふくろ様」75年

第9位 「金曜日の妻たちへ」83年
日常の中にあるエロスを再発見し、日本人の恋愛観を変えたとも言える1本。

第10位 「傷だらけの天使」74年
オープング映像のカッコよさにぶっ飛んだ。


・・・・また、記事の終盤では、全体的な解説をしています。

「テレビドラマが最も輝いていたのは、やはり70~80年代前半だった」と語るのは、選定委員で、上智大学文学部教授の碓井広義氏だ。

「この時代は脚本家の時代で、倉本聰さん、山田太一さん、向田邦子さん、鎌田敏夫さんら大御所の作品が日常的に見られました。彼らの壮年期で、一番脂がのっていた時期です。

脚本を演出するディレクター陣もすごかった。当時は邦画が斜陽期で、映像をやりたい人材がテレビに集中したのです。

そんな中で仕事をしていれば、役者も自然と熱くなる。優れたドラマができるのは当然でした」


(週刊現代 2011年7月16・23日号)