碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『週刊新潮』で、「マルモのおきて」最終回についてコメント

2011年07月08日 | メディアでのコメント・論評

23.9%という高視聴率で終わったフジテレビの「マルモのおきて」。

『週刊新潮』最新号が、この最終回をめぐる記事を掲載しており、私のコメントも出ています。

当日、ドラマ直前に放送された2時間特番の仕掛けを含め、あれこれ回答しましたが、記事では本当に一言のみ(笑)。


子役をダシに
「マルモのおきて」最終回の掟破り


「マルモのおきて」(フジテレビ日曜夜9時)が3日、最終回を迎えた。

裏番組の「JIN―仁―」(TBS)が前週で終わり、ライバル不在。とはいえ、「マルモ」は最高視聴率17.2%の更新を目指して、自ら様々な「掟破り」に打って出た。

「そもそも、放送を1話分延ばして『JIN』の最終回とバッティングしないようにしたのが、第一の仕掛け。もっとも最近の民放ドラマは、開始時点で回数未定の場合がほとんどだから、常識的な手とは言えます」(放送ジャーナリスト)

“常識外”だったのは?

「最終回の放送直前に、2時間の特番を組んでいた。それも、『愛菜ちゃん・福くんが総合司会!』と銘打ち、子役を前面にプッシュ。これまでの名場面をクイズ形式で振り返り、ドラマを見たことのない人も、子役人気で最終回にそのまま引っ張る作戦でした」(同)
 
碓井広義・上智大教授(メディア論)は、「最後にどうしても視聴率20%の大台に乗せたかったということでしょうね」
 
ドラマ本編にも細かい仕掛けが。

まず、「マルモ」の後番組「花ざかりの君たちへ」に主演するAKB48の前田敦子が顔を出す。さらに、6月半ばに「笑っていいとも!」内のオーディションで選ばれた子役が登場。
 
事前のPRを行き届かせて“顔見せ”はどちらも一瞬。これ、“逆サブリミナル”とでもいうべきか。
 
ドラマが“感動”のフィナーレを迎え、『マル・マル・モリ・モリ!』の歌とダンスも終わったところで、最後に一番大きな掟破り! 「スペシャルドラマ化決定」の文字が躍ったのだ。

単発どころか、秋にいきなり「パート2」なんてことも? 掟破りの結果がまんまと23.9%だったので。

(週刊新潮 2011.07.14号)


・・・・なるほど。

狙い通りの「視聴率20%台」にニンマリしているであろうフジテレビに向けた寸鉄。

いかにも“週刊新潮らしい”記事であります(笑)。