8月中旬のとある日、都内の繁華街では早朝からロケが行われていた。ビル街にある一軒のサウナ店の前に佇(たたず)んでいたのは、髭面(ひげづら)がワイルドな俳優の桐谷健太(42)だ。
桐谷は連れの男性と入り口へ向かうが、店のドアには「本日休館日」の札が。それを見た桐谷は、自動ドアを両手で無理やりこじ開けると、ズカズカと店内へ入って行ったのだった。
「キャストもタイトルもまだ公表されていないドラマの撮影だと思われます。制作は関西テレビですね。映画『新聞記者』、『ヤクザと家族』を手掛けた藤井道人監督の作品なのでおそらくシリアスな内容のものなのでしょう」(スポーツ紙記者)
桐谷といえば長年出演しているCM『au三太郎シリーズ』でのコミカルなイメージや熱血青年的なイメージが強く、バイプレイヤーとしてさまざまな作品に出演してきた。
しかし、今年4月期に放送されたドラマ『インビジブル』(TBS系)では、警察官僚でありながらラスボスというサイコな悪役を演じて評判になるなどハードな役柄が目立つ印象だ。何かが彼の中で変わりつつあるのだろうか。
「桐谷さんは、ハードボイルドが似合う年頃になってきているのだと思います。歳を重ねて、タフなだけではなく、優しさも哀愁も感じさせる大人の男としての奥行も出てきました。管理職も似合う年頃です。将来は企業トップの”巨悪”を演じることもあるかもしれません」(メディア文化評論家・碓井(うすい)広義氏)
12月には映画『ラーゲリより愛を込めて』の公開も控えている桐谷。これまで以上の迫力ある演技が見られそうだ。
「フライデー」2022.09.23号