リストランテ・パラディーゾほか

not simpleの人の漫画。オノ・ナツメ。
「リストランテ・パラディーゾ」は、レストランの従業員のおっさんたちに萌える？本。
娘と母の確執もあるけど、ハッピーエンドだ。
「5番目の部屋」は、5つある部屋うちの１つを留学生に貸し出しているお兄さんたちの話。
若かりし日々ってかんじの、いい話。
どっちも、とにかく、いろんな人物がいて、それぞれに個性があって、
それぞれが持つ暗い面も含めて、うまくかき分けられてる。とくにおじさん。
絵柄は2つは全然違ってて、not simpleと5番目の部屋は、デフォルメでかわいい。
リストランテ・・・の方は、もちょっと描写が細かくて少女漫画らしい。
not・・・は、あまりに希望がない話だったけど、
この人の持ち味は、この2作のような、いい話、のようだ。

水辺にて

梨木香歩のエッセイ。筑摩書房。
彼女は、リバーカヤックにはまったらしい。
はまると言っても、こぐことではなく、
こぐことで見える景色と、その景色から感じるものや、
触発される思考、みたいなものにはまったというか。
それがまた、詩人みたいな、言葉の選択をするのだ。
同じものを見ても、この人は、私とは違うものを見、感じ、
美しい言葉を紡ぎ出すのだろう。
美しすぎたりすることもあって、ケッと思う人もいるんだろうが。
ええ、私も瀞峡でエンジン音のうるさい観光船に乗りましたともさ。
・・・カバーの、星野道夫の写真の雰囲気そのままな本。