河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

白蛇島(はくじゃとう)

2009-07-15 21:29:58 | 読書(小説)
三浦しをん、角川書店。
高校生の男の子2人の、夏の冒険物語・・・
というにはちょっと、和風ホラー風味が。
神さまだとか、あやかしの類も、顔をのぞかせるけど、
なんにも説明がないのが、小気味よいような。
ちょっと間違うと、和風「ファンタジー」と言われかねない内容を、
きっちりまとめているあたり、うまいと思う。
主人公、悟史は、生まれ故郷の拝島や海が苦手で、
島から出たいと思っている。
高校は島から出て寮生活だが、
13年に一度の祭りに参加するため、お盆に戻ってきた。
迎えるのは、「持念兄弟」である幼なじみ、光市。
神社の兄弟信一と荒太、謎の民俗学者犬丸、多彩な顔ぶれ。
そして、祭り=神事の夜に、島を守ることができるのか?
不思議が見える主人公の能力は、島を出ることとの因果関係はないらしいが、
そのあたりが引っかかる以外は、全般的にさらりと描かれていて、
荒太とかも、悩みをうつうつと引きずってなくて、さっぱりしている。
思ったより明るくさわやかな小説。
コメント
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