河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

また、桜の国で

2021-01-31 21:10:25 | 読書(小説)
須賀しのぶ、祥伝社。
文庫で、何か他のを見つけて、
一つ読んでみようかなあと図書館で見つけたのが、これ。
第二次大戦を、ポーランド、ワルシャワの日本大使館で過ごす、
外務書記生の棚倉慎(まこと)。
文字面ではただの日本人だが、父はロシア人。
子供の頃、シベリアで保護されたポーランド移民の孤児カミルと
出会い、秘密を共有した過去を持つ。
分割され、国が消えたこともあるポーランド。
ソ連、ドイツ、イギリス、フランス、裏切られ蹂躙され、
再び消滅しようとするポーランド。
また、その中でも、ユダヤ人への迫害が重なる。
慎は、その騒乱に巻き込まれていく。

かっこいい男性ぽい要素はいっぱいあるのに、なんか普通の人。
特に何をするでもなく、巻き込まれ、最後の最後に動くが。
ハッピーエンドの要素は、初めからなかったから、
想定していたといえば想定していたラスト。
もうちょっと感情的にも語れそうなのに、淡々とした語り口。
ちょっと他の本も読んでみるかな。
コメント
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