秋祭りの2日目,遠くから地車(だんじり)の太鼓の音が
青空にのって聞こえてきます。
1940年代に「さくら天然色フィルム」が発売されていました。
日本では,歴史のある「さくらフィルム」「印画紙」が市場で優位でした。
… … …
白黒フィルムは「さくらパンF」という名前だったと思います…。
その後,「USS」=ウルトラ・スーパー・センシチブの略でしょうか…、
「さくらUSS」に名称変更したようでしたが…。
引き伸ばし用で密着プリントにも使えるクロロブロマイド紙の
軟調が「八重」、硬調が「染井」でした。
少し遅れて「深山」「吉野」といずれもさくらの
イメージ,桜に因んだ名前が付いていました。
私も使っていました。
一方の富士フイルムの白黒フィルムは「ネオパン」です。
「ネオパンSS」感度が高いのが「ネオパンSSS(スリーエス)」でした。
密着プリント用のガスライト紙は「銀嶺」「利根」と富士に因んだ名前でした。
引き伸ばし用の印画紙はクロロブロマイド紙が「ベロナ」、
引き伸ばし専用ブロマイド紙が「フジブロ」でした。
富士の印画紙「ベロナ」は,最後の仕上げの回転乾燥機の
フェロタイプ仕上げが綺麗でした。
… … …
「さくらパンF」と「ネオパン」が市場を二分していましたが,
いつの間にか,富士の「ネオパン」が市場で優位に立ちました。
… … …
小西六のカメラ(さくら)は日本製、ベス単として「パーレット」を
はじめブローニー半裁の「セミ・パール」。
戦後は,レンズシャッター付き35㍉カメラ「コニカ」、
しばらくして「ジャーニーコニカ」、
ストロボ搭載の「ピッカリ・コニカ」と次の自動焦点の
「ジャスピン・コニカ」の発売で,世界のカメラのスタイルを一新しました。
… … …
これに関連して,シャープの液晶ファインダーを搭載した「ビューカム」は、
デジタルカメラ,ビデオカメラの形態を一新しました。
… … …
さくら(現コニカ・ミノルタ)のコンデンサーの改良による
ストロボ搭載カメラとシャープのビューカムが、
カメラ業界に多大な影響を与えました。
… … …
コニカも、シャープもカメラ業界に大きな影響を与えたにもかかわらず,
元気がないように私は感じています。
… … …
デジタル写真時代になって、フィルムも印画紙も関係がなくなりました。
これから写真界はどうなっていくのでしょうか…。