初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

京都へ帰る

2009年10月17日 16時31分01秒 | Weblog


父親は何回か浜松と京都を行き来していました。

父親は仕事の年間契約が出来て、少し将来のめどがたちました。

京都へ帰ろうということになりました。



新しい住所は

京都市左京区下鴨泉川町6番地

です。

渡満する前の住所は

京都市左京区下鴨下河原町15番地

でした。




この二つの住所は,今は世界遺産になった

下鴨神社の広い神域、境内を挟んで両側になります。

夜,境内を流れる泉川の石橋を渡って、暗い糺の森(ただすのもり)を

横切って家族で銭湯へ行きました。

近くに,谷崎潤一郎の屋敷がありました。

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京都は,戦災に遭っていませんから,

私の生まれた下河原町も昔のまんまでした。

角の西垣郵便局、畳屋さん、写真館,喫茶店,小児科医院,

そのままです。

昔通りの生活が営まれています。私はタイムスリップを感じました。

私は長春から、敗戦で焼け野原の浜松に帰ってきました。

戦災のあっていない京都に帰ってきて,私の5年間は、

何だったのかとつくづく思いました。



私のカメラは,35㍉改造のベス単です。

この35㍉フィルムにこだわった理由は、

映画撮影用のフジのスーパー・パンクロ・フィルムの

端尺が手に入るからでした。

              … … …

映画はタングステン電球で照明するセット撮影が主ですから,

色温度の低いタングステン電球にあわせて、赤の感度が高いフィルムでした。

女の人の唇の色が白黒映像では白っぽく写ります。

それがスーパー・パンクロ・フィルムです。

              … … …

市販の白黒フィルムは赤の感度を抑えた「オルソ・パンクロ」で

肉眼に近い感色性のフィルムでした。