染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
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店主、原広司を見る〜その1

2023年03月18日 | 店主の一日
「原広司」の名前を初めて聞いたのは、丁稚で京都にいた頃。
当時、京都駅の評判はすこぶる悪かった。めちゃめちゃに悪かった。京都ホテル(現ホテルオークラ京都)と京都駅は京都の景観破壊の元凶と言われていた。
巨大な京都駅が京都の「気の流れ」を遮ったから着物業界に不振が訪れたと言う人もいた。
今はどうなのかわからない、それはすっかり景観の一部になっているし、誰も改札の駅員に不満を言ったりはしない。
設計は原広司。
丁度、京都にいる頃に駅自体の改修を行いながらオープンした。
烏丸中央口から出ると大きく開かれた開口の正面に京都タワーが見える。
吹抜けの上に待合や飲食のスペースがあり談笑している。百貨店に隣接する大きな屋外階段には何とは無しに人が座ったり、イベントを眺めている。
「駅」と言う人が行き来をする場所、あるいは止まる場所という機能を備えていて、無機質な建物だが、その中を移動する人の温かさで満たされているような気がして、意外と僕はこの建物が好きだ。

その後、僕は十日町で再びこの名前に遭う。
我々の言うところの「キナーレ」。
大建築家の作品が十日町にできた。この建物も当初すこぶる評判が悪かった。細かな経緯は省くがそれができた経緯もあるのかもしれない。
この建物も僕は意外と好きだ。
正面から入った時に見える建物は烏丸中央口から京都タワーを見る感じと似ていた。

どこかの美術館で「原広司 建築に何が可能か」のポスターを見てから、僕はそれを見に行く機会を伺っていた。

つづく。
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