きものの初心者からプロまで、楽しく…「日本舞踊の着付け」をおけいこ中
2019年の「日本舞踊の着付け、浅草西会館専門講座」も、あと5ヶ月を残すのみとなりました。
まだまだ暑い盛りの浅草ですが、クーラーをいっぱいに効かせた浅草西会館の二階の室内で、2時間の間、たっぷりとおけいこに集中して頂きます。
講座には、きものの初心者から、着付けのプロまで巾ひろく参加されて、お勉強されています。
講座の特徴は、楽しく学ぶこと。
講座の雰囲気はとても楽しくて、あっという間の2時間です。
この講座のきっかけを作って頂いた、向島の芸妓・千花さんを始め、着付け教室をされている先生方、花嫁衣裳の着付師、日本舞踊の着付けをされている方など、さまざまな方と一緒にお勉強されてみませんか。
指導講師一同、心からお待ち申し上げております。
興味のある方は見学にお越し下さいませ。(当日のカメラ・動画はOKです。)
お問い合せは、090-4489-9745 担当 いちき まで。
#日本舞踊着付け #舞台のメイク #振袖の着付け #花嫁の着付け #美容師の着付け
ある名工がこんなことを。
名人といわれる職人さんが言っていた言葉が、印象に残りました。
「その道で上手くなるにはどんなことが必要か」、そんな設問だったと思います。
その職人さんは言います。
「この仕事が楽しくて大好きですね。お休みなんかいりません。毎日やり続けることですね。それと…わずかな違いもわかるほどの目を養うことですかね。」
同じものを見ているのに…
私も職人さんの仕事を見るのが好きです。
どの仕事でも名人はいます。 そんな職人さんの手先を見ていると、ほれぼれするほど無駄のない動きをします。
とにかく形がきれいで、絵になるし、格好がいいのです。
大工さんの、仕上げのカンナがけなどは、向こうが透けるほどのカンナ屑がでて、ヒノキの表面が鏡のようになります。
石工の職人さんが、岩のような石材に数本の鉄杭を打ち込むと、見事にまっすぐ割れていきます。
木材も石材も「目」があるそうで、その道のプロだけがわかるものでしょう。
同じものを見ているのに、プロの職人にはわかるのです。
北斎漫画より、船大工
ある程度は教えるが…
しかし、どの名人も初めがあってここまできました。 技術を上げるには、どの職種でも、現場で学んでいくことを通してのみ、得られます。
駆け出しの自分が、十年、二十年のベテランから学ぶのです。
二十年の空間を超えて、ベテランが苦労の末に得たものを、盗めるのですから、こんな美味しい話はありません。
歌舞伎座の着付けの名人いわく、「弟子や後輩には、つの出し※は教えても、手の内(肝心のところ)は教えない」。とおっしゃっていました。
だから、名人が隠している技を盗むしかないのです。 どうして盗むのかって…。
盗みたいものがあれば、見えてくるのですよきっと。
技を盗むためには、本当に欲しいものがあると、盗める力が備わってくるという事でしょうか。
「わかりました。これは○○○ということですよね?」といっても、盗まれた先輩は返事もしてくれませんよきっと。
※つの出しとは、江戸時代の女性の帯結び。帯締めを使わないのが特徴です。
技術を盗ませていただいた先輩に感謝しています。
私も舞踊の舞台裏で、小林衣裳や上嶋衣裳の着付けの大先輩に着付けを見せてもらいました。
普通はありえないことです。
一日中、立ったままでメモも取らず、目で技術を盗む。 言葉でなど絶対教えてくれません。「盗んでみな…」です。
もちろん質問などは出来ず、目の前で展開される着付けの表わざ・裏ワザを学びました。
いまはこのうちの一人はリタイヤされて、お会いすることもなくなりました。
松竹衣裳常務の岸田先生から教えてもらったことも大きな出会いでした。 亡くなられる一週間前まで、お電話でご指導頂いていました。
若いときに、昭和の名女優・山田五十鈴先生のお付の衣裳方でしたが、山田先生のあとを追うように亡くなられました。
歌舞伎衣裳着付けの図書館がまたひとつなくなったのと同じ事です。
もっと早く多くのことを学んでいればと思うと残念でなりません。
技術を盗ませて頂いた先輩諸氏に感謝していますし、現在も舞台裏の現場を見せて頂いています。
技術はやっぱり盗むものだと思います。与えられたものはあまり力にならない気がします。
欲しい技術は、盗みたいほどの情熱があってこそ身に付くのではないでしょうか。
盗んだ技術に自分の仕事のしやすさが加わってくると、あなたのオリジナル。
盗まれる側になってくるわけでしょう。
半人前が、生意気なことを書いてしまいました。
#日本舞踊着付け #舞台のメイク #振袖の着付け #花嫁の着付け #美容師の着付け
いろいろな着付けのご要望に応えるために
お盆休みがあけて、「きつけ塾いちき」の生徒さんたちのおけいこが始まりました。
◆「自分できものを着られるようになりたい」
◆「人にきものを着せ付けてあげられるようになりたい」
◆「娘に振袖を着せてあげたい」
◆「振袖の着付師として仕事がしたい」
◆「花嫁の着付けの資格がほしい」
◆「歌舞伎の衣裳や、日本舞踊の衣裳の専門的な着付けの技術を手に入れたい」
◆「十二単の着付けのお勉強がしてみたい」
きもの好きの皆さんのご要望はさまざまです。
そんな皆さんの問題を解決するために、私たち講師一同は今後もがんばって参りたいと思います。
きものと着付けの文化伝承のために
現在のおけいこ場は、宮崎/鹿児島/福岡/広島/東京にあります。
今日も奈良県から、日本舞踊の着付けを学びたいとご連絡を頂き、東京の浅草にお越し頂くことになりました。
これからさらに増えていくと、ご要望に応えられなくなる可能性さえあります。
「きものと着付けの文化を伝承する」という使命を考えると、
各地の受講生の皆さまが本格的にお勉強されて、今度は着付けの伝承者として、全国各地で活動して頂く必要を感じるのです。
そんなことを考えながら…また着付けの教室が始まりました。
私共講師も、皆さまと同じように、毎日がお勉強です。
皆さん、がんばっておけいこしましょうね。
#日本舞踊着付け #舞台のメイク #振袖の着付け #花嫁の着付け #美容師の着付け