江戸時代の漫画が勉強になる➠馬の乗馬
富嶽三十六景を描き、西欧のドガやモネなどに大きな影響を与えたといわれる葛飾北斎。
1760年(宝暦10年)、江戸本所割下水に生まれ、1849年(嘉永2年)4月18日、浅草聖天町「偏照院境内」の仮住まいで90歳で亡くなるまで、100回以上の引っ越しをくり返した稀有の変わり者の画家です。
富嶽三十六景以外で、特に人気のあるのが「北斎漫画」です。
動植物はもちろん、市井の生活を見事に描いた素晴らしいもので、衣裳や江戸時代の生活研究にも事欠きません。
これから時々、北斎漫画の紹介をこの紙面で掲載していこうと思います。
まず最初は「乗馬の図」です。
よく見るとわかって頂けると思いますが、馬の右側から乗り降りしています。これは身分の上下を問わず変わりません。
しかし明治維新後、西欧式の軍隊以降、馬の左側から乗るようになったのです。
時代劇の映像で、馬の左から乗るような侍がいたら、時代考証の担当者や監督がわかっていないということかもしれません。
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