時代考証を学びながら…
「白の蛇形(じゃがた)の単衣、紺の一本独鈷(いっぽんどっこ)、手綱(たづな)染めの上(うわ)三尺、千種(ちぐさ)の半股引、同じく山のつかない脚絆、素足に草鞋(わらじ)。きものの裾を三方たっかく端折って、新刀鍛冶池田鬼神丸を一本差して、こぼれ松葉の手拭いを首んとこへ引っかけて、右の手に要のとれた扇子を一本持っていたそうです。…」
若い方には馴染みがないかもしれませんが、昔流行った浪曲の中の、森の石松という股旅者の出で立ちを紹介した一節です。
時代考証に沿って、江戸時代の、俗に言う「やくざ者」の着付けを学びます。
低い身分ですから、きものの下に襦袢などは身に付けません。
手甲などは、実際使っていたものと、舞踊などの舞台で使うものとは少し形が違います。
そんなことも学びながら、「舞踊着付け(衣裳方)」のおけいこが進みます。
お勉強しているのは、上級に進んだ松本さん。
近いうちに、舞台裏の現場で、素晴らしい衣裳方になられることと思います。
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