2025年03月10日
ユーザー 各位
拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
さて、2025年2月上旬、ロシア中央銀行は、最新の報告書“地域経済”において、昨年2024年の極東漁業会社の財務内容の悪化をリポートしました。この5年-6年、ロシア漁業は投資目的漁獲割当の設定により、漁船・運搬船建造、水産加工場・物流複合施設建設など160件以上のプロジェクトを実施、あるいは計画していて、高次加工製品の生産も増加、製品輸出の可能性は2030年までに1.5倍以上、最大88億5,000万ドルに達すると推定されています。
しかし、一方で、当該“自発的・強制的”投資は、長期にわたる莫大な信用資金にアクセスできない中小企業の場合、実際の運転能力を上回っていることが指摘されており、業界によるとりまとめでは、2017年から2024年8月までに、ロシア漁業の負債総額が4.4倍に増加していて、1兆ルーブルを超えているとのことです。
今月号では、これらのロシア漁業分野の政策と経済に関する直近の情報を集約し、TopNews としてご報告申し上げます。
なお、今年2025年も年明け1月1日から、ロシア漁業にとって最も重要な春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業、“Aシーズン”が開始されています。当該操業、ならびに同時展開されるニシン操業等の関連情報もあわせてお知らせ申し上げます。
敬具
(国際漁業対策事業部;原口聖二)
TopNews ロシア中央銀行 極東漁業会社の財務内容の悪化を報告
・ロシア独禁庁 漁業分野外国人投資法規制拡大提案(ロシア漁業政策および漁業協定関連等外4件)
・投資目的漁獲割当利用建造プロジェクト進捗状況(投資クオータ/漁獲割当オークション関連外6件)
・ロシア漁業者漁獲量 78万7,500トン(2月25日)(ロシア漁業生産/貿易動向関連外8件)
・2024年ロシア春季オ海抱卵スケトウダラ(日本EEZまたがり資源)操業(“Aシーズン”関連5件)
・ロシア漁業者 オホーツク海春季ニシン操業概況(スケトウダラ・マダラ・ニシン等操業関連9件)
・2025年太平洋サケマス漁獲予想量31万1,000トン 豊漁期待できず(太平洋サケマス操業関連外4件)
・表層漁業と海洋ダイナミズム サンマはクリール海域に戻る(イワシ・サバ サンマ操業関連外1件)
・スケトウダラ超過漁獲サハリン州企業損害賠償2億3,600万ルーブル(ロシアFOC/IUU取締情報関連)
・ロシアスケトウダラ漁業 中国向すり身供給51%増(その他ロシア漁業関連情報等外16件)
・韓国冷凍スケトウダラ市場動向 2025年2月(韓国スケトウダラ市場関連)
・日本EEZ“またがり資源”韓国近海スルメイカ操業概況(韓国・中国等 東アジア漁業関連外1件)
・EU 英国のイカナゴ操業禁止決定に対し仲裁手続きを開始(ポスト英国EU離脱Brexit関連)
・トランプ2.0 米国 NJ州 洋上風力発電入札打ち切り(洋上風力発電と漁業 海外の経験外6件)
計72オリジナル報告