旅、思いで思い出し           何も知らずに旅にでた!

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半世紀前の事....

528 京都嫌い(毎週土曜日に更改しています)

2017-07-14 05:55:38 | ブログ
 「京都嫌い」は井上章一さんが書いた、ベストセラーだったそうです。何時もの如く遅れて読みました。嵯峨生まれの京都日本文化センター教授の井上さんは、建築学の演習を兼ね烏丸通り西、新町通り角を過ぎた所にある「杉本家」に訪問しました。そこで井上さんが嵯峨出身と知ると、「昔、あのあたりにいるお百姓さんがよう肥えをくみにきてくれたんや」と言われたそうです。この事があって、右京区花園そして宇治市在住の井上さんはずっと洛外に住んできた経験が京都嫌いを書く事になったのです。
 
 初めこの話を読んで井上さん気持ちが良く分かり気の毒に思いましたが、よくよく考えると、これを言われたのは悪気があっての事では無いと思います。京都も交通網が発達しして、自動車でかなりの所は2-30分あれば、ほとんど何処へでも行けます。狭い所で何も悪気があって言ったこの言葉ではありません。

 特に狭い地域を京と言う人がいるのも京都ならではの事です。子供の頃、我が家にお米を持って来るおばさんを、加茂のおばさんと呼んでいました。今は、北区でそれなりに開けていますが、何故か配給米表なるものを見た記憶があって、美味しいとその頃、闇米と言ったかどうか知らないですが我が家は美味しく頂きました。昔、伏見在の人は、京都に行くといっていました。市から区になったのも日本で唯一だと本で読んだ覚えがあります。高校に行くまで京都駅の南側は田んぼと思っていました。世間知らずで、伏見区があるなど考えもしなかったです。

 その杉本家に行ってきました。築140年、意外に新しい杉本家を訪れた時、靴をぬいでそして受付に上がった時に、同行者のストッキングがいけないと言われました。どうしてですかと聞くと、ストッキングは素足ですから、断っていると言われました。そこで売っているのが、2種類の短足靴下でピンクと空色のそんなものはそこでしか履けない趣味の悪いものでした。表見ただけで、見学は止めました。

英国女王が御所に行かれた時に、知っているかな、初めて人前で靴を脱がれたと話題になりました。その時に足元を流石に見ませんでしたが、畳の上をスリッパを履いてなど考えられないです。それ以上に訳も分からないルールがあるのが「杉本家」でした。昔の人が、全て裸足で無かったのでしょうか、杉本家は御所以上と言えます。見学は止める事にしました。

 昔、御所の建物の中で、英国女王が泊まった横にある御所職員が作ったテニスコートで、知り合いがいたので2-3度プレイした事があります。今どうなっているのでしょうか、大らかな時代でした。いい時を生きて来たなと思います。
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