今夜の羽田発の便でパリに戻る。正確には、7日午前一時半出発で、同日の午前6時20分シャルル・ド・ゴール空港着予定。予定通りならば、8時前後には自宅に着けるだろう。東京の実家でちょっとだけ正月気分を味わえたが、滞在中は常に大きな気がかりがあり、心が休まるということはなかった。フランスに戻れば、正月気分などそもそもなく、いきなり仕事モードである。帰国の翌日8日水曜日は、イナルコの講義「同時代思想」の最終回。前回読み残した大森荘蔵の最後の文章を読んでから、講義全体を振り返りつつまとめを述べる。その準備を東京にいる間に済ませておきたかったが、そのような落ち着いた時間を持つことはできなかったので、帰仏したその日と講義当日に準備する。8日は、午後5時半からのイナルコの講義だけで、本務校には行かなくていいから、時間的には十分な余裕がある。24日の試験の内容について説明して講義を終える。その翌日の9日木曜日は午前中本務校で試験監督。
今年も、胸躍るような希望などありえず、暗澹とした絶望感に襲われがちなのは、去年と変わらない。しかし、一つだけ確かなことは、私にとって大きな決断を下さなくてはならない年になるということである。そのための準備の第一歩を、今晩機内で踏み出す。