内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

今後の研究発表・講演・論文・翻訳 …… 焦り始める

2014-09-28 12:50:58 | 雑感

 新年度開始から四週間経ち、授業の方は前期第三週目が終わったところである。後九週間残っているが、これから年末までのペース配分の見通しもおおよそ立った。
 今日日曜日の朝、さて今後の研究計画の方はどうなるかなと、研究発表・講演・論文・翻訳等を締め切りの近いほうから順に数え上げていって、少し青ざめた。いつのまにか(って、その都度ちゃんと自分から引き受けたわけだから、誰のせいでもないし、自然現象でもないのですが)、相当厳しいスケジュールになっている。今日の記事では、無益に気ばかり焦らせないためにも、それを冷静に整理しておきたい。
 まず、十月末にCEEJAでの国際学会「〈日本意識〉の未来-グローバリゼーションと〈日本意識〉」に発表者として参加する。タイトルは「新しい可塑的社会構築の基礎理論としての種の論理」。これについてはこのブログの九月二十日の記事で話題にした。発表言語は日本語。発表時間は四十五分。原稿締め切りについては何もまだ聞いていない(というか、聞くのを避けている)が、他の参加者は随分前から参加が決まっていたのだろうから、もう原稿ができている人もいるだろうけれど、私は先々週の火曜日に受けたばかりの話であるから、シンポジウム直前まで時間をもらえるだろう。もう草稿は書き始めたし、大体のプランは頭に描けているから、書き始めたら早いだろう(と自分に言い聞かせる)。
 同じ十月末までに、大森荘蔵の論文集仏訳出版のための翻訳担当予定論文三つの仏語による要旨の作製。出版予定の叢書の責任者が最終決定権を持っているからまだ確定ではないが、担当予定は『物と心』に収められた「ことだま論」「科学の罠」「虚想の公認を求めて」の三論文。このうち一番目と三番目は、イナルコの講義で昨年一昨年と二年連続で取り上げた際に、すでに部分訳は作成してあるから、要旨の作製にもさほど手間取らないであろう(という楽観的観測)。二番目は比較的短く論旨も明快であるから、要旨も簡単である(はずである)。
 年末までに、九鬼周造の音韻論について論文を書かなくてはならない。これは仏語。構想そのものは二年前から温めており、それはすでに仏語にまとめてある。しかし、論文にするには具体例を適宜挙げて、議論を展開していかなくてはならない。そこがまだまったくの手付かず。これは本当に間に合うかどうか心配だ。しかし、いずれにせよ、本格的に集中して取り組むのは十一月に入ってからだから、今は引き出しの奥の見えない所に書きかけの草稿をしまっておこう(という気持ちです)。
 同じく年末までに、来年二月の法政大学とのストラスブール大とCEEJAとでの合同ゼミ合宿の基調講演の要旨作製。これはこの合宿に参加する学生たちがあらかじめ私の講演内容を把握した上で私と質疑応答するため。テーマはすでに一応決めてあり、アウトラインも大体できているし、学生向けの比較的易しい内容であるから、九鬼の音韻論についての論文と並行して進めるのも容易であろう(楽観的であることが道を開くのだ、と心の中で叫ぶ)。それに締め切りもそう厳しくないだろう、年明けでも許してもらえるだろう(根拠薄弱な希望的観測)。
 そして、昨日参加を表明した来年三月の京都大学・ストラスブール大学・CEEJA共催の国際学会『「間(ま)と間(あいだ)」日本の文化・思想の可能性』のための発表原稿作製。この学会の発表原稿は学会後論文集として出版される予定で、日仏両語での原稿作成が義務づけられている。発表時間は三十分。しかし、まだ原稿締め切り日については知らされていない。十月末まで発表希望者を募ることになっているから、その後にならないと、締め切り等原稿作成の条件もわからないだろう。つまり、今の時点では原稿作成に取り組みようがないわけである(何か言い訳がましい)。とはいえ、三日間に渡るかなり大規模な学会であるから、締め切りは早めに設定される恐れがある。しかも、ただ発表するだけでなく、会場となる大学の教員として準備作業は当然引き受けねばならなず、一セクションの司会進行担当を避けることも難しいであろう(憂鬱になってきた)。しかし、恐れ慄いていても心が千々に乱れるばかりであるから(何を大袈裟な)、今日からさっそくメモを取り始めた(気休めである)。
 まあ、こうやって数え上げてみれば、そう大したこともないかと、安堵に胸をなでおろしている(そんなことでいいのかなあ)。それに今日は朝からいい天気で、気温も午後には二十四度まで上昇するという予報。こんな日に家に籠っているのは健康に良くない(これはほんとうだ)。引っ越してきてからまだ一度も行っていない、かつてのお気に入りの場所、家から徒歩で四十分ほどのところにあるプルタレス城の庭を散策しに行こう。