内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

近づく夏の終わり、午後の陽射しが涼風に揺曳する中のメランコリックな遊歩 ― 夏休み日記(34)

2017-08-19 17:36:37 | 雑感

 昨夕は、一時帰国中、自宅の風入れと郵便物の受取りをお願いした方に北海道と東京で買ったお土産を手渡しに行く。最初は、カフェでちょっと話して帰るつもりが、話が弾んで、夕食にも誘う。窓際の席に座れば川越しにカテドラルが見えるレストラン Aux Trois Chevaliers に行く。予約無しだったが幸い二人テーブルが一つ空いていた。十一時半まで歓談。
 今朝も五時起床。九時からプールで四十分くらい泳ぐ。十時過ぎ、市の中心部にある FNAC まで昨日注文した本 Lucien Vinciquerra, Archéologie de la perspective sur la Piero della Francesca, Vinci et Dürer, PUF, 2007 を自転車で取りに行く。
 多数の観光客がそぞろ歩きする街中にはまだヴァカンス気分が濃厚に漂う。帰路につこうとして、にわか雨に見舞われる。ギャラリー・ラファイエットの軒先で十分ほど、上掲の本を読みながら雨宿り。雨が上がり、晴れ間が広がると、また人々が動き出す。その人たちの間を縫うようにしてクレベール広場を走り抜ける。
 午後、夏の陽光に誘い出され、写真を撮りに自転車でふらりと出かける。近づく夏の終わりの光景に密やかに瀰漫する哀しみと背中に感じる陽射しの暖かさが景情の中で混ざり合う。見るものすべてが愛おしい。
 そんなちょっとメランコリックな散歩の途中に立ち寄ったコンタッド公園で写真を撮っていると、植え込みから小さな栗鼠が走り出してきた。今日の記事の右上の写真はその栗鼠くんの滑走をとらえた一枚。