内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

誕生日の夢想、思考の嵐の中を鉱脈を求めて彷徨う ― 夏休み日記(38)

2017-08-23 17:11:38 | 雑感

 先週日本からこちらに戻って以来、仕事机の上には、今回日本から持ち帰った本と送った本合わせて数十冊が山と積まれ、その脇にはここ数日間にこちらで購入した十冊ほどの本が読みさしのまま広げられている。
 この机上の散乱は、現在の私の頭の中の状態を反映している。それらの書物に含まれた多種多様な概念や切れ切れの命題の破片が頭の中を飛び交い、どうにも収拾がつかないままなのだ。
 人が見れば、開かれた書物の同じ頁をぼーっと眺めているだけか、堆く積まれた本の背表紙を虚ろな眼差しで追っているだけにしか見えないであろう。
 しかし、頭の中では、嵐のように思考が渦巻いている。そして、その嵐の中をよろよろ彷徨いながらも、何か大きな鉱脈に近づいているという予感だけはある。
 もしその鉱脈を掘り当てることができたら、それを人に知らせ、一つの共同研究計画を立てたい。
 これが今年の誕生日の夢想である。