内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

集中講義第二日目 ― 演習は愉しい

2019-07-30 23:59:59 | 講義の余白から

 今日は、集中講義第二日目。
 まず、課題として提出を要求した初日の感想に対する私からの応答。その感想は、二人とも、こちらが嬉しくなるくらい、いいところを掴んでくれていた(センスいいよ、君たち)。だから、当然、私からの応答にも熱が入る。一限目(一時間半)の大半は、それに費やす。というか、学生たちの反応がいいと、こちらもそれに刺激されて、次から次へと言いたいことが出て来る(つまり、感謝すべきなのは私の方だということです)。それは、こちらの考えを一方的に披瀝するというよりも、彼らがこれからそれぞれの問題意識に引きつけて考えていく上で、参考になるだろう(あるいは、そうなってほしい)と思えるアイデアが自ずと浮かんでくると言ったほうがよい。それが単なる独りよがりの押し付けなのか、彼らに本当に受けとめられているのかどうかは、小さな演習室の中のことであるから、即、実感できる。もちろん、初日の後がそうであったように、落胆することもある。でも、先程、彼らから届いた今日の演習に関する感想を読んで、ますます噛み合ってきたことが確認できた。こうなると、半年以上も前に提出しなければならなかったシラバスの内容などどうでもよくなってくる、というのは言い過ぎであるとしても、毎回の演習の現場で起る議論のほうが大切になってくる。
 演習は、だから、愉しい。