毎年、本格的な夏の盛りとなり、数日ながらもやっと大人の夏休みとなるお盆の頃になると、パーシー・フェイス・オーケストラの「夏の日の恋」を聴く。
「イージー・リスニング」なる分野でも、この曲だけは別格。
アイスコーヒーの氷をカラカラとかき混ぜながら、リラックスできる時空でこの曲を聴くというのが、自分のこの時期の憧れのシチュエイション。
Percy Faith 「Theme From A Summer Place」
***
幼い頃から、三ノ輪の家では音楽が好きなお袋さんの習わしで、家の中では、洋裁の仕事場の手前に置いてあった冷蔵庫の上に置かれたラジオから、FM番組がいつも1日中かかっていた。
家に誰も居なくても、そのラジオは付けっぱなし。
それが、うちの習慣だった。
狭いその家では、仕事場の横の廊下で自分は遊んでいた。
ミニカーを走らせたり、ダンボールを切り貼りして創ったロボットを動かしたり、クレヨンやマジックで絵を描いたり。。。。
そうしながら、聴こえてくるFM放送。
時折定時に流れて来る「フライト・インフォメーション」が当日の空の便の状況を説明するのを聴きながら、飛行機とそれを包む独特の空気、洋行への旅に憧れた。

【この10日に、急遽札幌出張しないといけなくなった。飛行機に乗るのは数年ぶり。】

【乗るとすっかりコドモに戻り、写真を撮りまくった。空の旅が持つ独特な空気は、60年代終わりから70年代には、まだ飛行機に乗るのが珍しく、外国に行くのさえ稀有なことで、そういう憧れは、同様の想いを抱いていた砂原良徳少年の「テイク・オフ&ランディング」「ザ・サウンド・オヴ70’s」というアルバムにて憧れの空気をパッケージさせることに成功し・具現化する。】
また、その頃・・だから70年代の音楽もいつの間にか刷り込まれていて、それ以降自分でラジカセを持てるようになった年頃になっても、ほとんどの70年代のほとんどの有名な曲は知っていた。
特に、カーペンターズは幼少の自分も「なんて良い曲なんだろう」と聴き惚れて、廊下の壁にもたれて聴いていた。
「クローズ・トゥ・ユー」「スーパー・スター」・・・。
夜になると、仕事場で夜なべをして服を縫うお袋さんが聴く午前0時からの「ジェット・ストリーム」が流れていた。
***
血気盛んな中高生の頃、「イージー・リスニング」をかなり馬鹿にしたものだが、1曲だけこの「夏の日の恋」だけは実は好きで、しかし自分はそういう気持ちさえも殺してツッパっていた。
大人になってから、やっと自分が通り過ぎていた「時代」の持っていた空気がエロティックでロマンティックであったことがとても強く迫ってきて、パーシー・フェイスのアルバムを買うに至った。
しかし、1983年か1984年の「FMトランスミッション・バリケード」で、いつものハジメちゃんのインダストリアルなテーマ曲の後の1曲目に、この「夏の日の恋」がかかった深夜3:00には驚いた。
選曲をした彼も実は、自分や砂原良徳さんのように、「70年代」と「ジェット・ストリーム」へのオマージュとして、ニューウェイヴ及び最先端の音楽を紹介するこの番組のトップに、あえてこの曲を選んだのかもしれない。
「イージー・リスニング」なる分野でも、この曲だけは別格。
アイスコーヒーの氷をカラカラとかき混ぜながら、リラックスできる時空でこの曲を聴くというのが、自分のこの時期の憧れのシチュエイション。
Percy Faith 「Theme From A Summer Place」
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幼い頃から、三ノ輪の家では音楽が好きなお袋さんの習わしで、家の中では、洋裁の仕事場の手前に置いてあった冷蔵庫の上に置かれたラジオから、FM番組がいつも1日中かかっていた。
家に誰も居なくても、そのラジオは付けっぱなし。
それが、うちの習慣だった。
狭いその家では、仕事場の横の廊下で自分は遊んでいた。
ミニカーを走らせたり、ダンボールを切り貼りして創ったロボットを動かしたり、クレヨンやマジックで絵を描いたり。。。。
そうしながら、聴こえてくるFM放送。
時折定時に流れて来る「フライト・インフォメーション」が当日の空の便の状況を説明するのを聴きながら、飛行機とそれを包む独特の空気、洋行への旅に憧れた。

【この10日に、急遽札幌出張しないといけなくなった。飛行機に乗るのは数年ぶり。】

【乗るとすっかりコドモに戻り、写真を撮りまくった。空の旅が持つ独特な空気は、60年代終わりから70年代には、まだ飛行機に乗るのが珍しく、外国に行くのさえ稀有なことで、そういう憧れは、同様の想いを抱いていた砂原良徳少年の「テイク・オフ&ランディング」「ザ・サウンド・オヴ70’s」というアルバムにて憧れの空気をパッケージさせることに成功し・具現化する。】
また、その頃・・だから70年代の音楽もいつの間にか刷り込まれていて、それ以降自分でラジカセを持てるようになった年頃になっても、ほとんどの70年代のほとんどの有名な曲は知っていた。
特に、カーペンターズは幼少の自分も「なんて良い曲なんだろう」と聴き惚れて、廊下の壁にもたれて聴いていた。
「クローズ・トゥ・ユー」「スーパー・スター」・・・。
夜になると、仕事場で夜なべをして服を縫うお袋さんが聴く午前0時からの「ジェット・ストリーム」が流れていた。
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血気盛んな中高生の頃、「イージー・リスニング」をかなり馬鹿にしたものだが、1曲だけこの「夏の日の恋」だけは実は好きで、しかし自分はそういう気持ちさえも殺してツッパっていた。
大人になってから、やっと自分が通り過ぎていた「時代」の持っていた空気がエロティックでロマンティックであったことがとても強く迫ってきて、パーシー・フェイスのアルバムを買うに至った。
しかし、1983年か1984年の「FMトランスミッション・バリケード」で、いつものハジメちゃんのインダストリアルなテーマ曲の後の1曲目に、この「夏の日の恋」がかかった深夜3:00には驚いた。
選曲をした彼も実は、自分や砂原良徳さんのように、「70年代」と「ジェット・ストリーム」へのオマージュとして、ニューウェイヴ及び最先端の音楽を紹介するこの番組のトップに、あえてこの曲を選んだのかもしれない。