2001年、ジャニスに行った際に「エレクトロニカ」コーナーがあり、「エレクトロニカ?」という初めての用語を知った次第。
店内をうろうろしていたその日その時間帯に偶然かかったのが、結論としてウルリッヒ・シュナウスのアルバム「Far Away Trains Passing By」だった。
その1曲目の「Knuddlemaus」に、目覚めるような思いがした。
新しい時代の新しいテクノの形に気分が高揚した。
店員さんに「これなんですか?」
そして「これ下さい。」

***
その後、2枚目の「A Strangely Isolated Place」を2003年に聴いたが、そこには、目の前が開かれた「Far Away Trains Passing By」ほどの想いは自分の中に沸き立たなかった。
そういうことは、音楽にはよくあること。
革命が連続に自分の中に起きる事態というのは、極めて稀である。

それから「A Strangely Isolated Place」をすっかり忘れていた。
やたらと「シュゲイザーがどうたらこうたら・・・」と語る人たちが、非常に多かった。
「何だ?シュゲイザーって?」と調べると、’85年登場したジーザス&メリーチェーン「サイコ・キャンディ」、’91のマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの「ラヴレス」が挙がってくる。
「ああ、あれね。で、だからどうしたの?」という不思議な感じだった。
ジーザス&メリーチェーン「サイコ・キャンディ」は、最初MTVで見たときに数十秒惹かれたが、アルバムを聴いても、何か「あの」混沌とした中で音を奏でる方法論の披露・・・という感を自分は払拭出来ず、面白く感じられなかった。
マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの「ラヴレス」は、デヴィッド・トゥープが選曲した不思議なCDに収録された「ルーマー」という曲が面白くて、そこから買ったものの「ルーマー」ばかり聴いてきて、ろくにアルバム全体を聴けていないが、一回通して聴いて余りこれもピンと来なかったゆえのこと。
今もう一度聴いたならば、また異なる面が見えるのかもしれないが、その機会を逸したままである。

「シュゲイザー」がナニモノかでも、どうでも良い事だが、方法論の発表会じゃないから、人の心の深い所に到達する「音楽」となりえなかったら、その曲・アルバムはそこで終わってしまう。
申し訳無いが、これも人それぞれの巡り合わせなのだろう。
***
「A Strangely Isolated Place」で、自分を惹き付けたのが「Monday - Paracetamol」という曲だった。
「Far Away Trains Passing By」がジャケット写真通りに、空に突き抜けるような清涼感があったのに対して、暗闇で抑鬱感を持ちながらもその中での一筋の光明へと手を伸ばす切ない感じがある「Monday - Paracetamol」の良さはじわじわと来るものだった。
地味ではあるが、次第に心に利いて来る曲として、自分の胎内のレパートリーの1つである。
Ulrich Schnauss 「Monday Paracetamol」
店内をうろうろしていたその日その時間帯に偶然かかったのが、結論としてウルリッヒ・シュナウスのアルバム「Far Away Trains Passing By」だった。
その1曲目の「Knuddlemaus」に、目覚めるような思いがした。
新しい時代の新しいテクノの形に気分が高揚した。
店員さんに「これなんですか?」
そして「これ下さい。」

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その後、2枚目の「A Strangely Isolated Place」を2003年に聴いたが、そこには、目の前が開かれた「Far Away Trains Passing By」ほどの想いは自分の中に沸き立たなかった。
そういうことは、音楽にはよくあること。
革命が連続に自分の中に起きる事態というのは、極めて稀である。

それから「A Strangely Isolated Place」をすっかり忘れていた。
やたらと「シュゲイザーがどうたらこうたら・・・」と語る人たちが、非常に多かった。
「何だ?シュゲイザーって?」と調べると、’85年登場したジーザス&メリーチェーン「サイコ・キャンディ」、’91のマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの「ラヴレス」が挙がってくる。
「ああ、あれね。で、だからどうしたの?」という不思議な感じだった。
ジーザス&メリーチェーン「サイコ・キャンディ」は、最初MTVで見たときに数十秒惹かれたが、アルバムを聴いても、何か「あの」混沌とした中で音を奏でる方法論の披露・・・という感を自分は払拭出来ず、面白く感じられなかった。
マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの「ラヴレス」は、デヴィッド・トゥープが選曲した不思議なCDに収録された「ルーマー」という曲が面白くて、そこから買ったものの「ルーマー」ばかり聴いてきて、ろくにアルバム全体を聴けていないが、一回通して聴いて余りこれもピンと来なかったゆえのこと。
今もう一度聴いたならば、また異なる面が見えるのかもしれないが、その機会を逸したままである。

「シュゲイザー」がナニモノかでも、どうでも良い事だが、方法論の発表会じゃないから、人の心の深い所に到達する「音楽」となりえなかったら、その曲・アルバムはそこで終わってしまう。
申し訳無いが、これも人それぞれの巡り合わせなのだろう。
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「A Strangely Isolated Place」で、自分を惹き付けたのが「Monday - Paracetamol」という曲だった。
「Far Away Trains Passing By」がジャケット写真通りに、空に突き抜けるような清涼感があったのに対して、暗闇で抑鬱感を持ちながらもその中での一筋の光明へと手を伸ばす切ない感じがある「Monday - Paracetamol」の良さはじわじわと来るものだった。
地味ではあるが、次第に心に利いて来る曲として、自分の胎内のレパートリーの1つである。
Ulrich Schnauss 「Monday Paracetamol」