名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

K2と後立山連峰

2021年01月17日 | 趣味


今日は朝からすっきりしない天気で、
時々日はさしたが俄雨も降った。



朝の散歩は下園公園からスタート。



中日新聞の朝刊にK2冬季初登頂の記事が出ていた。
エベレストに次ぐ高峰で、世界一登頂が難しい山と言われている。

先日読み終わった馳星周の「蒼き山嶺」にK2と
後立山連峰が舞台として出てくる。

大学山岳部の三羽烏と言われた3人(うち1人はk2で遭難死した仲間の妹)が、
20年後に白馬三山で遭遇してドラマが始まる。
主人公は元長野県警山岳救助隊員、出会った男は山岳部仲間で警視庁公安警察官。

白馬岳へガイドを依頼され、途中で公安警察と北朝鮮工作員から追われる身と判明。
山岳部時代の友情が蘇り、男が望む日本海迄の大縦走の手助けを引き受けた。


↑白馬三山(netより)
白馬三山の急斜面の登攀や深雪のラッセルに苦しみながら、
友を背負い追っ手から逃れていく。
さらに雪倉岳・朝日岳を越えて栂海新道を辿り日本海をめざす。
白馬三山を始め大雪渓の登攀や深雪のラッセルの描写は圧巻。

「蒼き山嶺」を読みながら高校2年の夏山合宿で、白馬岳から
針木岳の縦走したことを思い出した。

雨の中を大雪渓を登り、白馬岳直下でテントを張った。
当時の装備は重い帆布のテントや麻のザイル、古毛布を封筒型に
縫った寝袋、地下足袋に藁縄を巻いて雪渓を攀じ登った。

翌日の天候は回復せず、辛うじて白馬三山を越えたところで、
縦走を断念して白馬鑓ヶ岳から下山した。

大半の部員はバテバテで、途中の白馬鑓温泉に浸かって生き返ったことも記憶に残っている。
2年後の夏にリベンジして、不帰ノ嶮や八峰キレットの難所を越えて
7日間の行程で針木岳まで縦走できた。

ノワール作家と言われる馳星周の山岳小説は、山屋たちの心情や荘厳な風景も
描かれていて楽しめる一編だった。

「少年と犬」ではひたすら南を目指し、「蒼き山嶺」は海抜3000メート級の
山からルから0メートルの日本海を目指した。

何かを求めて向かった先にあった意外性は、共通していて
どちらも一気読みした。
コメント (6)
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