杉本美術館は画家杉本健吉の作品を展示する美術館で、
今月いっぱいで閉館になる。
知多半島の美浜町の高台にあり、館内から眼下の伊勢湾や鵜の池が
眺望できるロケーションが好きで度々訪れていた。
閉館を前に最後の企画展「絵に生きた画家 杉本健吉」では、明治、大正、昭和、平成に至る
98年の足跡が展示されていた。
運営する名古屋鉄道は、近年入館者が減少していたことに加え、コロナウイルスの
感染拡大の影響もあり、閉館を決めたとのこと。
企業が美術館を運営するのは、多大なコストや労力をいとわず、
文化振興で社会貢献することに意義を感じてのことと思う。
ブリジストン、サントリー、東急、東武などなどは、芸術文化向上の
ため運営の努力を続けている。
一時のコロナ禍で閉館することは、企業イメージ、ステータスを損なうし、
名鉄管理下の作品の散逸も懸念される。
天国の杉本健吉さんは、どんな思いで美術館の手仕舞いを見ているのだろうか。
美術館の帰りに野間灯台あたりを散策した。
伊勢湾を吹き抜ける強風で波しぶきも飛んできた。
久しぶりの潮の香と砂の感触が心地よかった。
↑土管坂
野間海岸を後に常滑市の「やきもの散歩道」に立ち寄った。
ここは昭和初期ごろに栄えた窯業集落の面影を残す一帯に点在する煙突・窯・工場など、
↑重要有形民俗文化財の登窯
時代と共に使われなくなった歴史的産業遺産を巡る観光スポット。
↑母屋
その一角には常滑船の廻船問屋「瀧田家住宅」がある。
↑蔵
↑離れ
江戸時代に建てられた居宅を復元整備し、一般公開されている。
秋晴れの一日を知多半島巡りで楽しく過ごした。