朝方は薄日が差していたが、すぐに雲に覆われた。
昨日に比べて気温も湿度も高く、梅雨時らしく蒸し暑い。
毎週木曜日は円空仏彫刻の稽古日で、荒子観音寺の教室で過ごした。
先日来取り組んできた十一面観音三尊像と、護法神像を先輩に見てもらった。
同じ岩座の上に、中尊の十一面観音と両脇には善財童子・善女竜王が並び立っている。
奥美濃の高賀神社にある円空作は、2メートルを越す細身の像であるが、20センチほどに
縮小模刻したので、細部の彫刻に手間がかかった。
三尊祀りは薬師三尊や釈迦三尊像など、各地の有名寺院にあるが、いずれも中尊と脇侍の
2像は独立して両脇に安置されている。
台座を共有した三尊像は、参考資料も無いので想像しながら彫ってみた。
荒子観音所蔵の護法神は、円空ファンの中で人気の高い像の一つである。
仏法を護る護法神は、逆立つ怒髪と鋭い眼光で悪者を睨み付けている。
円空が彫る像は、厳しい表情の中にも、口元に優しさがある。
実物の三分の一程に縮尺して彫ったが、その表情を表現するのが難しい。
良い点や悪い点など、いろいろ指導を受けたが、次の制作に活かしたい。