立秋の頃になると大学校の駐車場の植え込みに植えられているエゴノキには実がたわわにみのっていますが、その中に通常の実に較べて異常に小さいものが見られました。
この小さな実に見えるのはタマバエの一種の寄生によって蕾が開かずに子房の部分が膨れ上がったもので、膨れ上がった子房の先端には雌蕊の柱頭の名残が見られます。蕾の異常で子房が膨れるのでエゴノキツボミフクレフシと呼ばれています。↓右上の中心部が白いのは正常な実の切断面です。その下が虫えい(虫こぶ)の切断面です。
虫えい(虫こぶ)を横に切断、拡大してみると内部には空洞となった幼虫室があって、切断面に出てきた乳白色の幼虫が1匹蠢いていました。
↓虫えい(虫こぶ)を縦割りにしたもの・・・やはり乳白色の幼虫が入っていました。
この虫えい(虫こぶ)は8月には落下して幼虫のまま越冬するらしいのですが、タマバエの生活史の大部分が不明なのだそうです。
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