kotoba日記                     小久保圭介

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言葉の幸せ

2017年01月28日 | 生活
その人の声は
とても元気で
久しぶりに電話で
話せて
本当に良かった

短い随筆を今月末までに
書ける見通しだと言う
書き直しているという
互いの生活のあれこれよりも
言葉を書くことが
開口一番であるのが
素敵

生活態度と
書く言葉が
密接につながっていることや
「作家は 生き様だからね」
という言葉を引用しては
互いに刺激し合う
そんな素敵

件p作品は
その人の性分や
生活が見事に出る
隠しても
出る

どの深度まで
思っているか
考えているか
全部出る

そんなこんなで
1時間半

今度
プリントアウトした
最近の作品を
取りにゆくよ
そんな約束をして
電話で
じゃあねまたね

やりかけていたことは
もうできなかった
する必要もなかった
その人の余韻や
発した言葉を
検証することが
大事だった

きれいなものを
もらった
白くて
汚れていない

お金の世界にゆかねば
生活はできない
でも
わたしたち
言葉の世界が
本籍であるから
そこに戻りたくて
そんな話

お互い
言葉を書いていると
しあわせになる
それは
書く事が
好きだから
それだけ

人生が
言葉で
立ちあがってくる
それは
わたしたち
しあわせ



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ギフト

2017年01月28日 | 生活
雲ひとつないな
と言うので
見ると
そうだった

空が青色ではない
国だってある
日本の空は
青色なのだから
それも
こんなにきれいなのだから
ありがたい
空を見あげて
雲ひとつないな
と言う人の声も
ありがたい
見れたのだから

雀が二羽


開かれる日
手帳のページをめくり
希望を見る

昼 西の空
飛行機雲が5本
末広がり

猫の如く
陽だまりにいる

早く
言葉の家に
帰りたい

ラムネを飲みながら


地下にある
スーパーから出て
レジ袋をふたつ
自転車のハンドルに
ぶら下げようとしていると
すぐ近くで
男が転ぶ
とっさに駆け寄り
腕をつかみ
大丈夫ですか
と大丈夫ではないだろう
時に
言っては後悔

彼の足は不自由で
寄ってから松葉杖であることを
知った
30代ぐらいだろうか
お母さんだろう
一緒に
彼の腕をつかんで
立ってもらった
ありがとうございます
笑って
そう言われた
お母さんにも
礼を言われた
夜の中での一瞬のできごと
彼らはビルの中に入っていった
その後ろ姿を見ていた
道路には
お母さんの車だろう
ハザードが点滅して
そのオレンジ色を見た
きっと身体障害者の駐車可の
大きなカードが
フロントガラスの前に
置かれているだろう

わたし
自転車に戻り
レジ袋を上手に
二つ
ハンドルに鰍ッて
押して歩きだした
彼が転んだところで
空を見た
真っ黒な
冬の空があった
びかっ
と光ったように思えた
空の奥の奥の方で
見えぬ光が
びかっと
光ったように思った

いつも
わたしがもらうのだ
本当にそうなのだ
自分は
手も足も健常であり
彼はそうではない
一生
そうではない
すみません
といつも
思う

わたし
恥ずかしい
いつも
もらってばかりで
いつもいつも
目の不自由な人や
足の不自由な人から
たくさん
もらう
それは
きらきら輝くものばかりで
こうして書いていても
涙が出る

神様からのギフトは
いつもふいにやってきて
冬の黒い空の方から
見られている



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