自民党の2016年運動方針の原案が2月16日、判明した。
憲法改正について「参院選での訴えを通じ、国民的な議論と理解を深める」とし、夏の参院選で主要争点に掲げる姿勢を打ち出した。
同時に「衆参両院の憲法審査会や各党との連携を図り、憲法改正原案の検討・作成を目指す」と明示した。
連立を組む公明党に加え、おおさか維新の会など改憲に前向きな野党との連携が念頭にあるとみられる。
改憲に強い意欲を示す安倍首相(党総裁)の意向を反映させた格好で、参院選での改憲争点化に慎重な参院側からの反発も予想される。
党内調整を経て最終案を近くまとめ、3月13日の党大会で正式決定する。
「新たな挑戦、躍動する日本へ」と題した原案は、改憲に関し「現行憲法の主
権在民、基本的人権の尊重、平和主義の三つの基本原理は継承しつつ、改憲を目指す」と表明。
改憲原案をめぐり衆参両院での3分の2の賛成、国民投票での過半数の賛成を獲得するため「改憲賛同者の拡大運動を推進する」と訴えた。
参院選は「着実に政策を進めるための安定した政治基盤を固める選挙」と位置付けた。
隣接選挙区を統合する合区が「島根・鳥取」と「徳島・高知」で初導入されることについて「地方の声がしっかりと国政に昴くよう、最大限の支援態勢で臨む」と約束した。
5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に触れ「日本が世界の中心で輝く年となる」と宣言。
中国や韓国など近隣諸国との関係改善の流れを一層加速させると強調した。