熊本熊的日常

日常生活についての雑記

好天の休日

2010年12月05日 | Weblog
天気に恵まれたのでベッドリネンを交換して洗濯した。なぜかシーツや布団カバーのような大きなものを物干しいっぱいに使って干すと、その様子が気持ちよく見える。シーツはマットレスを覆うように装着するゴム付のボックスシーツを使っている。畳むときに、すっきりといかないのだが、使いやすいので普通の一枚布型ではなくて、こちらのタイプを選んでいる。リネン類を洗うと、他のものが干せなくなるので、その前後は頻度が高くなるが、これは仕方の無いことだ。

掃除機をかけていたら、フィルターの警報サインが点灯した。購入してもうすぐ2年になる。普段、頻繁に手入れをするフィルターではなく、集塵装置をばらして取り出すようになっているフィルターを手入れしろ、ということのようだ。押入れにしまってある取り扱い説明書を取り出して、集塵機構全体の手入れをする。ロンドンで暮らしている時は、ダイソンのDC19を使っていた。ダイソンの優れているところは、機構が簡単で手入れが楽なことだ。年に一度、集塵機構のなかにあるスポンジ状のフィルターを水洗いすることになっているのだが、その取り出しも、普段の使用時にゴミを捨てるときも、簡単だ。それに比べると、今使っている日系メーカーの掃除機は機能はいろいろあるが、使い勝手としてはダイソンに劣るように感じる。

掃除機の手入れをしていて、予定していたよりも出かけるのが遅くなってしまったが、今日はギャラリー使用料の残金の支払と、案内はがきを店に置いてもらうために、個展会場となるギャラリーカフェFINDに出かけてきた。今日はギャラリーのほうで写真サークルのイベントがあって、店内が騒然としていたので、オーナーの岩崎さんとゆっくり話しをすることはできなかったが、予定していたことは滞りなく終わらせることができた。この店はスタッフの人達も岩崎に負けず劣らず感じが良い。岩崎さんが採用をするのだろうから、採用するスタッフの人柄に岩崎さんとの相性が反映されるのは当然なのだが、改めて「自分の店を持つ」ということの意味を考えさせられる。

30分ほど滞在してFINDを出て、11月はとうとう一回も足を運ばなかった橙灯へ向かう。日曜の夜の小石川界隈は人通りが少ない。橙灯に着いてみると、客はいなかった。今月前半は「手紙月間」と称して手紙に関係する物品を展示販売している。店に入ってすぐのギャラリースペースは、普段は比較的雑然としているのだが、書斎というかSOHO風にアレンジされ、個性的な手紙関係の文具類や1960年代とか70年代の記念切手が並んでいた。切手は額面での販売。かつて郵趣はかなり人気のある趣味だったが、今はすっかり廃れてしまった。それでも、古い記念切手には多少のプレミアムは残っているらしく、ここに並んでいる切手類は売れ行きが良いそうだ。

コーヒーと焼きリンゴをいただきながら1時間ほどオーナーの坂崎さんと話をする。個展の案内はがきも置いていただけることになり、持参した50枚ほどを置いてきた。はがきを見るなり「いいじゃないですか」と褒めていただく。坂崎さんに褒めていただけると、なんとなく安心する。手土産に持参した高知の黒砂糖も喜んでいただけてよかった。

帰りに、橙灯の近所にあって、以前から気になっていたロシア料理店で晩御飯をいただく。ボルシチとピロシキを食べたのだが、どちらもたいへん美味しかった。特にピロシキは、皮に微妙な甘さがあり、これまでに食べたどのピロシキよりも美味しいと感じた。メニューに書かれていた店の沿革によると、創業者は満州からの引き揚げ者だという。たまたま在満時代に、ロシア革命で満州へ亡命してきたロシア貴族の家族と8年ほど生活を共にした経験を基に、彼らから伝授されたロシア料理の店を引き揚げ後に始めたという。店で提供する食事はすべてその当時のレシピによるので、すべてこの店のオリジナルなのだそうだ。ボルシチとピロシキだけだと、見た目にはたいした量ではないのだが、カロリー面ではかなりのボリュームのようで、小石川から巣鴨まで歩いて帰ってきたにもかかわらず、しばらく満腹感が抜けなかった。

それにしても、1,000枚の案内葉書を配るというのは容易ではない。今日一日でFINDと橙灯に50枚ずつ置いてきたが、ほかにあてがあるわけでもないので、明日、ハニービーンズに行って50枚を置いた残りの850枚の配布をどうするか。自分ひとりではどうすることもできないので、人づてにお願いすることになる。これが縁で、この先、なにか面白いことが起こることを期待しつつ。