栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

様々な顔を持つ中国とどう付き合うか。

2007-10-17 00:43:31 | 視点
 中国をひと言で表現するのは実に難しい--。
見てきた人がそれぞれ言うことが違うからだ。
ある人は「日本より20年遅れている」と言い、別の人は「すごく進んでいる」と言う。
どちらも事実だろう。

 ただ、中国をどう見るかによって、対応が180°異なってくるのも事実だ。
また中国を製造工場と見るのか、巨大な市場と見るのかによっても対応は変わる。
いずれにしろ我々は中国と付き合う際どのようにすればいいのだろうか。
そこをきちんと把握して付き合わないと大変なリスクを抱えることにもなる。

 15日から始まった中国共産党大会で胡錦涛総書記は従来の成長第一主義を改め、格差の是正に言及した。
「経済成長に伴う資源、環境面の代償は大きく、都市と農村、地域課の経済・社会発展は依然として不均衡」
「資源節約と環境保護のための法律や政策を充実させる。気候変動への対応能力を高め、世界の気候の改善に新たな貢献をする」
「所得分配制度の改革を深化させ、都市と農村住民の収入増を図る」
「食品や医薬品の安全を確保する」と。


 まるで日本の高度経済成長期後かバブル経済崩壊後の政府方針を一緒に聞いているような気がするが、それまでの自信に満ちた大国中国の姿を内外に誇張する姿勢から一転し、中国社会が危機に直面していることを率直に認め、民衆対策に重点を「置きたい」という姿勢は評価できる。
 重点を「置く」ではなく敢えて「置きたい」と私が表現したのは、それらを実施する具体的な手だて、道筋を示していないからだ。

 このようにもがき、苦しみ、変化している中国は固定観念で捕らえない方がいいと思う。



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