栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

秀吉型で行くか家康型か

2008-03-15 03:02:06 | 視点
◆後継者に必要な条件は

 さて、話を本題の後継者のことに戻そう。
私が中野さんから「社長を後退する」と聞かされたのは、いまから3、4年前だと記憶している。
「歳も社歴も最も若い彼が次の社長です」
 そう言う中野さんの言葉に「ああ、将来の社長候補生か」ぐらいに聞いていたが、来年の話と聞いてちょっと驚いた。
わずか社員5人の会社である。いかに実力査定人事だとしても、社内のチームワークが乱れはしないか。そんな懸念が過ったが、挙手した社員を社長にしたと聞いた時にはさらに驚いた。
「朝礼で、次は君らの中から社長になってもらおうと思う。誰かやるというものはいないか、と手を挙げさせたんです。こんなすごいチャンスはないでしょう。なのに誰も手を挙げないんです。すると、それまで黙ってじっと先輩達の動きを見ていた彼が、誰も手を挙げないのを確かめて『私がやります!』と手を挙げたんです。入社歴も歳も一番若いんですからね。面白いでしょう。それで『よし、分かった。お前、やれ』と決めました」

 大企業でもサプライズ人事は時折りあるが、中小企業では珍しい。特に今回のような例は。
 次期トップに要求される条件は

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