栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

マニフェストが本当に信用できるのか。

2009-07-15 22:36:12 | 視点
 衆院選の日程が8月30日投開票でほぼ決まった。
自民党内の一部にはまだ麻生降ろしを画策しようとしている連中がいるが、どこまで本気でやれるかというと可能性は少ないだろう。

内閣不信任決議案・首相問責決議に賛成もできなかったのだから、先に離党した渡辺氏ほど腹も据わってなく、所詮はコップの中の嵐、内部の権力争いにしか過ぎない。

天下国家を論じるより内部の権力争いの方を重視する、こんな連中にもう任せられないと思うのは当たり前だろう。

 こうした声は麻生首相だけでなく、自分達にも向けられているということを中川・武部議員などは気が付かないのだろうか。

 ところで、バカの一つ覚えのように「マニフェスト、マニフェスト」と言っていたご仁がいたが、結局彼の出馬の芽もなくなったようだ。

 全国知事会でも同じようなことを言っている人がいるが、政治家が言うマニフェストってどこまで信じられるのだろうか。

 国会議員、地方議員、知事、市長等々、最近は皆マニフェストを作って選挙に臨むが、当選後マニフェストを破って平然としている人は多い。

 例えば福岡市長の吉田氏。

彼は選挙マニフェスト(公約)に「こども病院の人工島移転計画の見直し」を謳って当選したが、市長になるとこども病院の人工島移転を決めた。

 選挙公約と違うと詰め寄られると「見直した結果、人工島に移転するのがいいと判断した」と答えている。

よくもまあ、そんな恥知らずな返答が出来たものだと思うが、彼は元、地元新聞社の経済部長まで務めた男である。

ジャーナリスト出身者が誤魔化しみたいな言葉のマヌーバーを使うということ自体信じられないというか、元々ジャーナリストではなかったのだろうと思う。

そういえば彼は北九州市の出身で北九州市長選に出たかったのを、そちらに出られずに福岡市長選に出たというような話があったようだ。

 このことからして高い志があって政治の世界に転出のではなさそうだということは推測できるが、それにしてもマニフェストというのは一体何だと思ってしまう。

 そこで提案したい。

選挙出馬用のマニフェストなどどうでもいいというのは多少言い過ぎかもしれないが、マニフェストの項目の中で最も重要だと本人が考えるものを1つ選んでもらい、当選後その内容に反した時は辞職するという約束をしてもらいたい。

 そうすればマニフェストがもう少し信用できるものになるだろう。

政治に信頼を取り戻すには、それぐらいの覚悟が必要だと思うがどうだろう。

マニフェスト、マニフェストと言っている、どこぞの知事にも一度尋ねてみたいものだ。


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