栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

もっと有料老人ホームの情報公開を

2006-10-08 17:40:03 | 視点
住友信託、有料老人ホーム「格付け」へ(朝日新聞) - goo ニュース
 介護ビジネス分野が今後伸びると見られて、異業種からの参入や新規開業組が増えている。
 ビジネスチャンスを求めて参入するのはいいが、新規参入組の大半がビジネス(自分達の儲け)優先に考えているのが問題だ。

 開業時には医師、看護師常駐を謳ったり、病院と提携など安心を与える文字がパンフレットに躍るが、実際に開業してしばらくすると常駐のはずの医師が非常駐になり、そのうち看護師の姿も消えたなどという例が後を絶たない。
 最近耳にした例でも、親会社が不動産関係で、各地に有料老人ホームをオープンしているが実態はお寒い限りで、オープン半年で現場の職員が大半辞め、最後まで残ったケアマネジャーも1年で辞めたそうだ。
 そうなると気の毒なのは入居者だが、入居者には入居者の事情もあり、おいそれとよそに移れないらしく、これまた大半は不平を言いながらもいまのところに我慢して入っているとか。

 こんな状況を脱するためにも有料老人ホームの格付けは歓迎したい。
ただ「格付け」という場合、経営状態を中心に見がちだが、福祉関係は特にケア面の評価項目を入れるようにして欲しいものだ。
そのためには入居者や、その家族への聞き取りもするなど、できるだけ実態把握に努めてもらいたい。
 いずれにしろすべての基本は情報公開である。

後悔しない有料老人ホームの選び方―入居者が教える盲点・留意点73

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