クラドックのために デッキチェア を備えてくれたので、 彼はそれに腰を下ろしていた。 そして、その側に、肩掛けと大きな毛布に 膝を包んだ マープル が 編物 をしながら座っていた。 目の輝き、しんと静まり返った静寂、 マープルが編んでいる編み針の触れ合う規則的な カチカチという音、そういったものが、 警部を眠りに誘い込む雰囲気を醸し出していた。 【A・クリスティー作 「予告殺人」】 |
台風は過ぎ去ったというものの、
午前中はなかなかスッキリした天気という訳には参りません。
それでも午後になって、やっと青空が戻って来ました。
随分、久し振りの青空のような気がします。
その台風、昨日のうちに温帯低気圧となりましたが、
堤防の損壊した被災地が心配ですね。
さて、母の影響で初めてレース針を手にしたのが
小5の時ですから、レース編み歴は結構長い私です。
押入れを整理していましたら、
こんなレースが出て来ました。
しかも、今なら到底根気が続かないモチーフ編み。
全部で144個(8×18)の、モチーフ+縁編み。
気の遠くなる作業です。
そう言えば先日、手にしたレース編みの本に、
次のような文章を見つけたものです。
お茶でも・・と思った時、 何かが足りない事に気付きました。(中略) ふと私の心に長い間しまい込んでいた、 レース編みのテーブルクロス が浮かんで来ました。 とっておきの白いテーブルクロスは、 陽の光に眩しく映えました。 何か欲しかったのは、これだったんだと 私の心は満ち足りたのです。(中略) 皆様もお編みになったレースを しまっておかないでどんどん使って下さい。 |
私も以前は、(特にクロス類)使うのが勿体なくて、
しまい込んだまま・・というのが良くありました。
白いレースは大層美しいけれど、
埃(ほこり)を吸い込んですぐに汚なくなってしまいますし、
それより何より編んだ事で満足してしまう部分も。
でも今は、惜しげもなく使っています。
それに汚れたレースは、最後には紅茶で染めればいいですから。
尤も紅茶の量や、染める材質によって濃淡はありますが、
それも面白いですね。
私の場合、毎朝紅茶を頂きますので、
出がらしを使っているのですが、アイボリーに染まります。
今日も早速染めました。(7個の紅茶パック)
勿論、新品でもいいですが、その場合、うんと濃くなります。(肌色)