「今日は花の天使が花に呼びかけながら 世界中飛び歩いていたんだよ。 僕にはあの森の側の丘の上を 飛んでいる青い翼が見えるんだ」 (中略) 「花の天使のはそうじゃないんだ。 薄い、ぼうとした青い色をしていて、 丁度、谷の霞のようなんだよ」 【「虹の谷のアン」 第3章】 |
朝は随分、寒かったけれど、
昨日辺りから再び春を感じるようになりました。
寒かったり暖かかったり。
一日のうちでも寒暖差を感じます。
こんな風に一喜一憂しながら、
本格的な春を迎え、暑くなって。
今度は暑さを嘆きながら涼しくなる秋を待ち・・。
アッという間に一年を終えるのでしょう。
~なんて。まだまだ若い月。
今からこれでは先が思いやられますね。
さて、性懲りもなく又々、菫(スミレ)の登場です。
そう言えば、菫って、天使の翼のようですね。
俯(うつむ)く菫の姿、その可憐さは
誰しも認める所ですが、その芳香も忘れてはなりません。
『アンの世界』 では、すっかりお馴染みの花。
それは同様に日本でも。
そう言えば日本は、かなりの菫大国なのですね。
(世界に500種と言われる菫が我が国には約60種。
変種を含めると200種を越えるとも言われています)
そのため昔から人々に親しまれ、
『万葉集』 や 『枕草子』 にも登場し、
和泉式部や松尾芭蕉も歌っていますものね。
兎にも角にも万葉の時代から人々は、
春になると野に出て菫摘みを楽しんだと言います。
それにしても菫は、可憐さゆえに
摘み取られる運命(さだめ)なのでしょうか・・。
ともあれ、これから野季節、
菫を筆頭に芳香の花が目白押しです。
ヒヤシンスや水仙などの球根を初め、
4月には香りの王様、ジャスミン、
満を持して香りの女王薔薇と。
そうそう、菫と薔薇は、
とても相性の良い香りだそうですね。