【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

道端の春

2015-03-27 23:25:15 | 路傍の花~道草





【姫踊り子草(ヒメオドリコソウ)」】


【「種浸花(タネツケバナ)」】


【「オオイヌノフグリ」】








 春の日光は青い若葉越しに
洩れ差していた。
至る所から小鳥の賑やかなさえずりが聞こえた。
黄金を溶かしたプールで水浴をしているかの
ような気持ちにさせる小さな窪地があった。
道を折れるごとに何かしら爽やかな
春の香が顔を打った・・・・・
匂い羊歯しだ・・・・・もみの香油・・・・・
耕したばかりの畑の健康的な香り。
カーテンのように桜の咲き誇る小道あり、
草深い古い原には
この世に踏み出したばかりの
小さなえぞ松が一杯草の葉陰にうずくまる
妖精のような格好をしていた。                
                  【「炉辺荘のアン」 第2章】






   連日の快晴となりました。
  どこまでも青い空も一緒です。
  いいえ、昨日以上かも知れません。

   そしてもう一つ、暖かさも。
  いよいよ道草するのにも心地良い季節となりました。
  桜の開花も一気に早まる事でしょう。







 

 
【寒緋桜(カンヒザクラ)」】




   さて、そんな今日。
  恒例の道草です。

   それにしても今は、
  道端が楽しいですね。

   そうそう、その前に。
  俯く桜、寒緋桜が
  咲いていましたので、
  その写真を。

   「カンヒザクラ」
  をなぜか寒避桜と
  思ってしまった私。

   漢字を見て納得。
  漢字って有り難い
  ですね。

   言うまでもなく、
  春から初夏にかけて
  道端は、他のどの
  季節よりも生命力に
  満ち溢れている気がします。

   それは姫踊り子草、薺(ナズナ)、
  オオイヌノフグリ等のお馴染みの花。

   ところで、冒頭から4番目の写真、
  「種浸花(タネツケバナ)」。

   薺に似ているけれど、良く見れば違う花。
  一体、何の花だろう・・? と長い間、思っていたものです。

   白い小さなこの花は、道端や田圃に普通に見られますね。
  かつて田植えの準備の一つとして種籾を水に浸けたとか。
  その時期に咲くから、こういう名前になったそうです。

   「よく見ればなずな花咲く垣根かな」
                     ~松尾芭蕉 

   いもが垣根さみせん草の花咲きぬ」
                     ~与謝蕪村

   上記の句はいずれも道端の野の花、薺を詠んだもの。
  さみせん草とは三味線草、すなわち薺の別名です。

   彼らは、しっかりと道端の花の存在にも
  目を向けているのですね。