【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

遠い秋

2007-08-21 20:24:47 | 香る庭の花綴り
 




   昨日の朝、微かに感じた “白い秋” は、
  当たり前のように
  真っ赤な夏に逆戻りです。

   今朝は、起床時から既に30度。
  ただ、その割に蝉の鳴き声を
  一度も耳にしません。

   その代わりにいつものように、
  朝顔を見るために庭に出た私を
  赤トンボが追い駆けて来ます。

   この赤蜻蛉は、私にすっかり慣れ、
  終いには肩にまで止まる始末。

   こうなると夏の象徴の朝顔と
  秋の象徴である、赤蜻蛉との
  ツーショット・・と、思ったのですけれど。

   赤蜻蛉は、やはりと言いいますか
  朝顔が嫌いなよう。朝顔は尖っていませんものね。

   昨日は午前7時前でもほんのりピンク色だった
  朝顔が今日は又、青色に変身です。

   白い筋も出て来たかと思えば、
  今度は引っ込んだり。面白いですね。

   ところで、いつかの 『昼咲く朝顔』 なるもの、
  ここまで蔓を伸ばしました。
  以前の状態 からは、想像出来ないほどです。




  
【ハイビスカス(赤) ・ 千日紅 ・ オレガノ】


 

   こんな風に朝顔ばかりに気を奪われていると、
  他の草花がヘソを曲げてしまいますね。

   ハイビスカスは、あれから次々と
  花を咲かせ、今日は赤の開花です。

   千日紅は、毬(まり)のようで、
  とても可愛い花ですね。そのままポプリに。

   オレガノは、春からずっと次から次へと
  開花してくれ、私達の目を楽しませてくれています。



   “すみれ色と灰色の
  混ざった夕闇が
  丘の上に訪れて来た。
  びろうどと
  囁きの夜である。”

    【「炉辺荘のアン」 第37章】

   まだまだ暑いですが、
  夜の帳(とばり)は
  確実に早くなって来たようです。

珠玉の日々~この1年

2007-08-20 15:11:52 | リラのお気楽ユメ日記
   最近の私の一日は、“朝の美人” こと、
  朝顔に会う事から始まります。
  (今日の朝顔はピンクになりました)

   日中は、まだまだ
  厳しい暑さが続いていますね。

   でも今朝は、果てしなく続くかと
  思われた暑い暑い夏が昨夜の夕立で、
  ほんの一息ついたような・・。

   ほんの僅かですが、
  “白い秋” を感じさせてくれる・・
  そんな朝でした。思えば・・。

   丁度1年前の今日、
  おっかなびっくり始めたブログです。

   それまで数行のメモ程度のものは、
  付けてはいましたが、公開してのそれは、
  自信がありませんでしたし、
  それ以上に不安の方が大きいものでした。

   でも、私のバイブル的な存在になっている、
   『赤毛のアン』 の アン の言葉を借りるなら・・。

   



   “1日、1日と重なって行く日々は、
  1年と名付けられた
  ネックレスに連ねられた黄金の玉”
 

   ~のように、今では思えます。

   これは、ひとえに皆様のお陰に他なりません。
  本当に、有り難うございます。厚く御礼申し上げます。

   又、2周年に向けて新たな気持ちで頑張りますので、
  よろしくお願い致します。





      

瑠璃色の煌き

2007-08-19 15:51:38 | 煌きの硝子(ランプ含む)
 




   連日、厳しい暑さが
  続きます。

   そんな中、今日初めて
  「つくつくぼうし」 の
  鳴き声を耳にしました。

   本当に、
  “つくつくぼうし”と、
  鳴くのですね。

   ただ残念だったのは、
  すぐに鳴き止んだ事です。

   他の蝉も一時に比べると、
  その数もぐっと少なくなり、
  その鳴き方にも元気がなくなった気がします。

   昨夜は、夜更かしした割には、朝にはバッチリ目が覚めました。
  その理由(わけ)とは・・。勿論、朝顔を見るため。
  どうやら脳内スイッチが、インプットされてしまったようです。





  

  




   この季節に青い花は貴重ですね。
  それも私の大好きな
  “青” なのですから・・。

   その青にも日本には
  素敵な呼び名がありますね。
  藍色、群青色、そして瑠璃色。

   瑠璃色は “濃い青”
  位の認識はありましたが、

   辞書を引くと、
  “紫色を帯びた紺色” とあります。

   道理で・・。近寄り難いような品格があるのですね。
  それに漢字にもロマンを感じますし、語感も、柔らかです。
  
   そう言えば・・。
  『源氏物語』 にも 「瑠璃の香壺」 なんて出て来ます。

   上の写真の硝子は、
  本来の瑠璃色とは違う物があると思いますが、
  そこはご容赦を・・。先日の【青の硝子】 の続編です。

   青い色って、見た目にも涼しくて
  癒やしの色だとお思いになりませんか?

“朝の美人” の競演

2007-08-18 20:17:58 | 香る庭の花綴り
 
            午前7時頃                     午前9時頃
 
  
            午前11時半                     午後3時




   「暑さのピークは過ぎたと思います。
  今日の最高気温は37度・・」 

   ~ラジオから流れる
  アナウンサーの淡々とした声。

   一瞬、“どこの国の事?”
  ~なんて思ってしまいますね。
  気温37度でピークは過ぎた・・。

   最高気温が40度を越え、
  既に過去のそれを更新した
  今年の暑さですから、
  37度では、もう驚かなく
  なったという事なのでしょうか・・。
  相変わらず炎天下の空です。

   こうなりますと、本気で
  地球温暖化の事を考えないと、
  いけないのでしょうね。



   今日も “朝の美人” こと、
  朝顔の写真となりました。

   実は、先日の “青い硝子”
  の続編をアップしようと
  思ったのですが・・・。

   朝一番に、この朝顔(薩摩の紫)
  に出会うと、もうたまりません。

   今日は、全体的に青色が一層、
  強くなったように思ったものです。

   ところが・・上の写真からも
  分りますように、青色から藤色にと
  時間と共に変化している事に気付きます。

    そして、もう一つ。
  鉢植えの朝顔も、ここに来てやっと開花です。
  いかにも涼しそうな青い花を付けてくれました。

   思えば、『源氏物語』 などの
  古い書物にも出て来る朝顔ですから、
  日本人の心を捉えて離さないのも、
  当然なのかも知れませんね。

   



   “地球から木星までの距離は光の速さでおよそ45分。
  音楽をお聴き頂いている間に私達の部屋の窓から
  流れ出た光は、長い長い旅をし、やがて木星へ辿り着く。
  私達も安らかな旅を続けましょう。”


   



   こちらは、【先日記した言葉】 のエンディングに当たる部分です。
  宇宙の中の小さな小さな地球。その又、小さな小さな日本。

   その中で一つの朝顔が、
  こんな風に現代まで長い旅を続けている・・

   ~なんて、(思い切りこじつけた?) 
  とても素晴らしい事に思えて来ます。    

夏と秋の狭間

2007-08-17 17:04:32 | 四季のスケッチ



   今日は、こんな空で
  明けました。

   それにしても
  昨日は暑かったですね。

   朝刊には、各地で
  40℃以上の文字が、
  並んでいました。

   今日も、昨日と
  ほぼ同じような暑さ。

   ただ昨日よりは
  気のせいか? 若干、ましかも知れません。

   




   “西の空には鯖のしま
  思わせる雲が浮かんでいた ――
  真紅と琥珀色で、その間から
  アップル・グリーンの空が、
  長い縞のように現れていた。

   向こうの方には、夕日にきらめく海が光り、
  黄褐色の海岸からは
  絶えず様々な水の声が聞こえて来た。
  長い間、楽しみ、愛して来た丘や野や森が、
  美しい田園の静寂しじまの中に、
  アンをぐるっと取り巻いていた。”
               
                      【「アンの夢の家」 第3章】





   右上の写真は生憎、
  西空でも夕空でもありません。
  東南の・・しかも
  午前7時の空です。

   でもこんな空を見ると、
  無性に “秋” を感じます。

   その夏が暑ければ暑い程、
  夏が秋に負けまいと必死に
  抵抗しているような・・
  夏のあがき。

   それは夏の悲しみにも思え、
  それが夏の終わりに感じる、
  虚脱感にも似たあの寂しさだとしたら・・。
  あまり暑い、暑いと、文句は言えませんね。

   今日の朝顔(玄関先)は、今度は青色にお色直しです。
  白の縞(しま)も、グッとその存在を控えて・・。

   ところで・・。青と紫、そしてピンク。
  白の縞が優っている時とそうでない時。
  朝顔が、こんなにも変化する事を知りました。

   そうそう、何日も前から見かけていた黒いトンボ。
  赤トンボなどと違って、写真を撮ろうとすると、
  すぐに逃げて行ってしまいます。

   この暑さの中、汗だくになってトンボと追いかけっこし、
  やっと1枚撮ったのですが、やはり少し遠かったようです。
  ちょっとよく分りませんね。

空気を飾る宝石

2007-08-16 19:02:24 | ハーブと香り雑学
   先月の今頃、8月が、
  こんなに暑くなるなんて、
  一体誰が想像したでしょう。

   今日も、昨日同様・・
  いいえ、それ以上の
  暑さとなりました。

   体感的には、今年一番の
  ような気がするのですが、
  果たしてどうなのでしょう。

   “8月の黄色い午後” は、
  人っ子一人通らない静寂の中にいました。



   それでも庭に出ると・・。
  我家もそうですが、
  お隣も微かにモーター音。

   この暑さでは、エアコンでも付けて
  家の中にいる以外には、
  暑さの対処法はないのかも知れません。

   こうなりますと・・。
  高いこげ茶色の天井、
  開け放たれた、だだっ広い日本間。

   プライバシーも何もないそんな家が、
  嫌でたまらなかった田舎の家が、
  妙に懐かしく思い出されます。
  ~懐古趣味はこの位にして・・。

   最近、【ポプリ作りの輪】 が、
  広がって来た事をとても嬉しく思います。



   一口にポプリと言いましても、
  花を育て、そのままですと
  茶色になって枯れてしまう花びらを
  一枚、一枚、丹念に広げて乾かす・・。

   そして、自分好みの香り付けを
  すると、お部屋はいい香り・・。

   そんな一見、めんどうに見える
  作業も心楽しく、それ以上に
  花びらに囲まれるという、
  何とも優雅な雰囲気に浸る事が
  出来るのも、心をくすぐります。

   そして、そこには思わぬ喜びも・・。
  花も嬉しく思うのか、こぞって咲いてくれるのです。

   




   「盲目で年寄りのマーガレット・ボイド伯母でさえ、
  良い匂いのする砂丘の草で
  小さな籠を編んでやりました。
  学校の先生の奥さんは、それをハンケチ入れにして、
  何年も使ってましたっけよ。」
                 
                                        【「アンの夢の家」 第7章】







   良い匂いのする砂丘の草とは、
  ここでは甘草(カンゾー)の事ですが、
  ハーブでなくても昔は、まだまだ
  花本体に香りがあったようです。

   今は、一部の花を除いて香りは、
  ほとんどなくなっていると言います。

   そこで香り付けする訳ですが、
  スーパーのスパイスコーナーなども私には、
  見過ごす事の出来ない空間になっています。

   ポプリは、写真のようにお気に入りの硝子の器に入れたり、
  レースなどで作ったサシェ等に入れてもいいですね。          

真夏の夜の夢

2007-08-15 17:16:52 | 四季のスケッチ
   毎日厳しい暑さが続きます。
  昨日のニュースで 「明日は、今日以上の暑さ」 と、
  言っていましたが、それ程でもありません。

   気温は同じなのですから、
  前もって覚悟していたせいなのでしょうね。

   やはり人間には心構えがあれば、
  その受ける衝撃は、違うという事なのでしょう。
  とは言え、エアコンのお世話にはなっているのですが・・。

   あまり変わり映えしませんが、
  今日も風鈴と朝顔の写真から。



   音色は、左の南部鉄が、「リ~ン、リン・・」、
  招き猫(陶製)は、「チリン、チリン・・」。

   南部鉄の風鈴も、いい音を奏でますね。
  大きい物から小さい物まで、
  それぞれ微妙に、音が違います。

   「風鈴音楽」 が、あるというのも分る気がします。
  この南部鉄の風鈴も、もっと大きな物が、
  あったと思うのですが、見つかりません。

   この暑さで探すのもめんどうで、
  そのままにしていますが、ぼやぼやしている間に、
  夏は終わってしまいますね。

   “地球の一日は、24時間。
  火星の一日は、地球よりほんの少し長く、
  およそ24時間と40分。
  やがてその火星の赤い砂丘と青い夕焼けが、
  私達と同じ夜空に包まれるまで、
  音楽を聴きながら瞬く光に想いを馳せましょう。”


   このフレーズは、毎朝聴いている、
  『ミュージック・リラクゼーション』 の触りの部分です。(再放送)

   その語り口は、
  昔の 『ジェットストリーム』 を彷彿させるような、
  ロマンと爽やかさを感じます。

   そこでは、週間短歌も紹介しているのですよ。
  因みに今週は・・。

    「散りぬべき 時知りてこそ世の中の 
     花も花なれ 人も人なれ」   ~細川 ガラシャ 


   星らしい星も見えない夜空ですが、
  バルコニーにお気に入りの椅子を置いて、
  団扇(うちわ)片手に夜の静寂に身を包むのも、
  いいかも知れませんね。

   遠い火星のことなど思いながら・・・。
  そうそう、静寂と言えば・・・。

   




   “あたしは、そこに座って、
  林の静けさに耳を傾けるのが、好きです。・・・
   森の静けさ、岸辺の静けさ、牧場の静けさ、
  夜の静けさ、夏の午後の静けさ。皆違っています。
   それぞれの底に通っている調子が、
  それぞれ違っているからです。
  例え、あたしが全くの盲で、
  暑さ、寒さに無感覚であるとしても、
  自分がどこにいるかを、周囲の静けさの性質で、
  造作なく知る自信が、あってよ。”
               
                                      【「アンの幸福」 2.】

   大切な事が一番最後になってしまいましたね。
  お盆の今の時期、先祖に想いを馳せながら
  ゆっくり自分を振り返って見る・・・。
  そして、未来を見据える・・。

   そう言えば、93歳で亡くなった祖母の口癖。
  「他人と過去は変えられないけれど、自分と未来は変えられる。」 
  本当にそうですね。肝に銘じます。   

すみれ色の誘惑

2007-08-14 17:20:07 | 香る庭の花綴り
 





   今日もこんな空で明けました。
  この空を見る限り、
  昨日に負けず劣らず、
  暑くなりそうですね。
    
   こんなに暑いのに・・
  ここ2、3日、蝉の鳴き声が、
  めっきり減った事に気付きます。

   そろそろ蝉も終わりでしょうか。
  今、鳴いている蝉は、精一杯、
  最後の力を振り絞っているのでしょうね。

   夜には虫の合唱も、そろそろ始まっていますので、
  自然界は確実に秋に移動しているようです。
 
   そのように思えば、「こんな暑さなんて・・」 と、
  言いたい所ですが、やはり暑い事に変わりありません。

   ところで、朝起きた時から既に30℃になっていた今朝も、
  こんなに爽やかに朝顔は、咲いてくれました。

   つぶらな瞳を精一杯開いて、
  「お早う!」 と、言ってくれているようです。

   



   「新しい日が、窓を叩いているわ。
  あたし達に何を持って来てくれるかしら。」
          
                                    【「アンの娘リラ」 第3章】

   



   これは、炉辺荘に下宿している教師の 
  ミス・オリバー の言葉ですが、
  実は アン や、アンの娘 リラ のように、
  物事を前向きに捉えた言葉ではありません。

   でも、(物事には両面があるのですから) 
  私には朝一番の朝顔を見ると、どうしても、
  いい意味で捉えた言葉と、なってしまうのです。



   すみれ色・・。
  何と優しくて、語感の柔らかい
  素敵な言葉でしょう。

   昨日の黄昏の空は、
  そのすみれ色の空でした。

   朝顔のすみれ色、
  空のすみれ色。
  青と同様に癒しの色ですね。

   暑さも忘れて・・長い事、
  ベランダに佇んでいました。

青と紫の幻想

2007-08-13 14:28:22 | 香る庭の花綴り
 




   厳しい暑さが続きますね。
  昨日は午前中こそ
  我慢したものの、
  さすがの私も
  午後からは、エアコンの
  お世話になりました。

   今日も、昨日と
  同様の天気です。

   風が吹き抜け、
  部屋吊りの風鈴が、
  「チリン、チリン・・」、
  「カラ、カラ・・」 と
  様々な音色を響かせては
  いるのですが・・。

   それでも、昨日の暑さで、少しは慣れたのかも? 
  知れません。昨日よりは、ましな気がしています。
  


   と・・こんな殊勝な事を思っていたのも、
  せいぜい午前中まで。

   地球の事を思って、少しでも
  エアコンは控えたいのですが、
  もう我慢なりません。

   今日も風鈴を替えてみました。
  引き続き貝殻と、
  もう一つは陶器です。

   貝殻の風鈴には、
  「長崎鼻」 の文字も見えます。

   こちらの音色は、「チリ、チリ・・」、
  「カラ、カラ・・」 でしょうか。
  耳に心地良く爽やかな音。

   ところで、風鈴は、やはり自然の風が一番ですね。
  エアコンの人工的な風は、断続的に鳴るばかりです。

   いくら風鈴の高周波が身体に良いと言っても、
  終いには煩くなって来ます。

   偶に鳴るからこそ、そこに “涼” を感じ、
  風流な気持ちにもなるのでしょう。

   さて、このブログも 『朝顔日記』
   の様相を呈して来ました。

   朝顔が、見たいがために早起きし・・。
  それでもこの暑さで、午前7時前でも
  少々萎(しお)れ気味です。



   今日の 「薩摩の紫(ゆかり)」 は、
  白地が少なく、青色の方が
  優っています。

   そして、『暁の海』 も、
  いつもの紫より青味が、
  勝っているように見えます。

   兎にも角にも朝顔は、
  水遣りさえ忘れなければ、
  こうして毎日咲いて
  くれるのですから、
  有り難い花ですね。

   一方、右の写真は、観葉植物の 「ホヤ・カルノーサ」。
  こんな桜色の葉っぱを付けてくれたと思いましたら・・。
  何と和名が 「桜蘭(サクララン)」 なのだとか。道理で・・・。   

音のある涼やかな風景

2007-08-12 18:53:45 | 四季のスケッチ
   今日も快晴となりました。
  暑さも相当厳しいのですが、
  昨日と違うのは、結構強い風が、
  家の中を吹き抜けていました。

   昨日は、家の中の風鈴は、
  全く鳴る気配さえ見せず、
  静かなものでしたから。

   ただ、そうは言っても熱風です。
  昨日以上のうだるような
  暑さになりました。

   今日は、硝子(江戸風鈴)と、
  貝殻の風鈴に衣替えです。

   右の硝子の風鈴の笠には、
  青色の朝顔の絵が、描かれていますね。

   それにしても、本当に風鈴と朝顔は良く合います。
  その青い朝顔に一番合う風鈴と言えば、
  やはり、こんな硝子の風鈴でしょうか。



   南部鉄の重厚な物もいいけれど、
  見るからに涼しそうで、
  「カラン、コロン、・・」 
  と鳴るそれは、嫌が応にも
  “日本の夏の音”という気が
  してなりません。

   貝殻の方は、
  「シャラ、シャラ・・」 でしょうか。

   こちらも海を連想し、
  涼しげで爽やかな音です。

   ところで、先の硝子の風鈴の音。
  この音を聞いていると、なぜか、
  早朝の牛乳配達の瓶の触れ合う音、
  そんな古き良き時代の光景を連想してなりません。
  そして、なぜかかき氷も・・。

   “音のある光景” として、風鈴の他には 
  「鹿威し(ししおどし)」 なんて言うのもありますね。

   庭園などに良くある、竹筒から水が流れると、
  ポンと音のする・・。

   こんな事を書き込みながら、私は・・と言えば・・。
  エアコンの効いた室内で、その前に吊るした人工の風で、
  風鈴の音を聞いているのですから、
  何をか言わんと、言った所ですね。

   昨日、吊り下げていた、陶器のパイナップルの風鈴が、
  こちらは、「カラ、カラ・・」 と、鳴っています。

   昔の人の、知恵を絞った何とも風流な涼を
  感じる心に比べ、手軽に涼を取る事の出来る現在。

   身体は涼しくても、
  心は決して涼しくはないでしょうね。

   そうそう、カラカラの庭に、
  暑さにも負けず、ラベンダーセージが花開いていました。
  そしてたった今、「鈴虫」 の一際美しい声も・・。