【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

花びらの宝石

2014-03-08 19:23:56 | ハーブと香り雑学












この夕方は喋り尽くしてしまったので、
アンは心行くばかり空中楼閣を
築くのに余念なかった。
暗紅色の髪を編んで花冠のように
巻き付けた、格好の良い頭を窓枠に持たせ、
灰色の目は、小暗おぐらい池に落ちた
月光のように輝いていた。           
                     【「アンの友達」 1.】






   ちょっぴり寝坊した朝は、
  太陽燦々。

   既に日は、
  高く昇っています。

   相変わらず気温は低い
  ながら、それでもこんな朝は、
  気持ちいいですね。

   思い切り深呼吸して、
  一日の英気を養っています。

   そんな今日。
  「黄梅(オウバイ)」 が
  咲きました。

   尤も、この黄梅、
  梅であって梅ではありません。
  実は 「ジャスミン科」。

   黄梅の名前は梅の季節に
  咲くから付けられたとか。

   それどころか、
  梅もジャスミンも香りの花
  ですのに、この黄梅には
  香りはありません。

   香りがなければ・・。アン も顔負け? のこの方法。
  そう、「想像の余地」 の出番です。
  香りを付けてしまえばいいのですものね。どんな香りがいいかしら・・?














   さて、硝子の瓶に入っているのは、今年のポプリ。
  三色菫や一年中咲く、ゼラニウムなど。

   今の季節は空気が殊の外、乾燥していますので、
  本当に簡単。乾かしながら飾るのにも最適です。

   そうそう、ツリージャーマンダーは今日もリースに。
  成長著しいこの木、伸び過ぎて困っていましたから丁度良いと。

   おまけに日にちが経っても、この葉っぱは採った時のまま。
  香りも良いと来ています。後でシナモンなどをくっ付けましょう。
  ここも一気に癒しコーナーとなりました。

すみれ季(どき)のティータイム

2014-03-07 21:41:28 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編














「今日はまた特別綺麗に見えること。
すみれ の花を持って来てくれたのね。
を選んだのは賢明よ。
だってあなたに
一番似つかわしい花ですものね」
「内気な 野菫? いやあね」
「葉蔭に隠れた秋の宝石ってところかしら」
「どういう風の吹き回し、ローラ?
いつもはずけずけ失礼な事ばかり
言うのに!」
「お世辞って大変都合の
いいものですからね。
時には少々努力がいるけれど」
               【A・クリスティー作 「娘は娘」】






   雲、一つない快晴の空で明けました。
  空も山もハッキリ見えます。

   毎朝雨戸を開ける時、空を眺めるのが長年の日課の私ですが、 
  もう一つ、大気の状態まで気にしなくてはならないなんて。
  考えてもみなかったものです。世の中、想定外ばかりですね。















     さて、玄関先の階段には 「三色菫」 と 「ビオラ」、
    そして庭には 「匂い菫」 と・・。
    今、菫の季節ですね。そんなこんなで。

     今日は、その 「菫の季節」 を映す、
    菫のカップでティータイムと致しましょう。
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店です。



   ところで毎日のティータイム。
  いつも同じカップにならないよう
  気を付けているつもりでも
  せいぜい3客か4客のカップを
  使い回す程度。

   気が付けばその状態を1ヶ月
  近くも続けていた・・
  ~なんてザラ。

   なまじっかカップを換えて
  いるものですから、
  ついつい無頓着になって
  しまうのでしょうね。

   その “つい” をなくする
  方法として今日のように
  季節の花に合わせるのも
  一つの方法ですね。

   因みに今日のカップも、
  一年振りの登場です。

   菫柄のカップは、この他にも
  もう2、3客ある筈ですが、
  カップはあるのにお皿が見つからない、
  (又はその逆)で、てんやわんや。困ったものです。

   そうそう、今日は床に直に座って、椅子がテーブル代わり。
  そして珈琲は、大好きなスタバの物。
  今回は 「トリビュート・ブレンド」 を購入してみました。

   初めての銘柄です。そのお味の方は・・。
  一言で言って美味!!

   しっかりしたコクがありながら、決して重くありません。
  仄かに感じるハーブの香りが爽やかです。

   どうやら期間限定品のようですね。
  次回、もし販売しているようでしたら求めましょう。

   「美味しい珈琲が入りましたよ!」               

すみれ色の憧憬

2014-03-06 18:56:28 | 四季のスケッチ












「あなたは すみれ の言葉で
お話しになるわ、シャーリーさん」
自分でもこれが何の意味だか
ヘイゼルには説明出来なかったであろうが、
しかし、そんな事はどうでも良かった。
響きがいかにも詩的だった。                  
                【「アンの幸福」 第二年目10.】
 








【午前6時半頃の空】





   
   奇しくもこんな、すみれ色の空で明けた今朝。
  その空は、くっきり、ハッキリ。澄んだ空です。

   そんな今日。二十四節季の一つ、
  「啓蟄(けいちつ)」 ですね。

   冬眠していた動物や昆虫が動き出す頃。
  しかしながら生憎、時折、風花が舞う寒い一日となりました。

   と言っても今は3月。一時のあの寒さはありません。
  真冬並みの寒さだそうですが、陽光はすっかり春。
  光に照らされた庭はもう春色。ウキウキ気分。

   そんな気分も作用しているのでしょうね、
  家の中にいる限り、冬はほとんど感じません。

   ところで庭の一角に初めて菫を見つけたのは、
  春もまだ浅い先月のこと。

   ここに来て、次から次へと花芽を付けています。
  木の根元に、ひれ伏すように咲いている小さくて可愛らしい花。

   俯(うつむ)きがちのその姿からは、可憐、清楚、憂愁・・・。
  こんな、ロマンティックな言葉しか浮かびません。
  おまけに 「す・み・れ」 は、 響きがいかにも詩的 ですものね。

   「小さな幸せ」、「小さな愛」、「純潔」。
  菫のこんな花言葉でさえ、“これぞ、菫!”
  ~なんて、秘かに? エールを送る始末。

   ひょっとして踏まれても(小さな)幸せを感じる花・・?
  まさか、そんな事はありませんよね。

   ある意味、薔薇の対極にある花と言えないでもありません。
  尤も、甘い芳香など共通点も沢山ありますけれど。
  兎にも角にも 「すみれの季節」 到来。心、ウキウキです。

記憶の封印~その2

2014-03-05 16:25:08 | レトロ(素敵)な空間~散策

【車の通行OK。採れたての苺の販売も】










「私の生命から何かを
引き裂かれるような気持ちだわ」
アン はしゃくり上げた。
「ああ、誰かいい人たちがこの私達の家に
来てくれればいいけれど ――
さもなければ
空いているままだったらいいけれど。
その方が夢の国の地理もわきまえず、
この家に魂と体を与えた歴史についても
何も知らない遊牧民などに
荒らされるよりもましだわ。
もしもそんな種族がここへ来たら、
たちまち荒れ切ってしまうわ ―― 
                 【「アンの夢の家」 第40章】





   今日は雨となりました。ただ冷たい雨ではありません。
  二つ玉低気圧が日本列島を北上中で、
  どうやら全国各地、荒れ模様のお天気のようですね。

   こちらは意外にも暖かい雨です。風もありません。
  お陰様で待ちに待った薔薇も、やっと綻びつつあるようです。
















   さて、昨日掲載しきれなかった写真が、
  もう何枚かあります。そんなこんなで今日も昨日の続きを。
  補足的なものと捉えて頂ければ幸いです。それにしても・・。

   昨日の 『クリスティーの世界』 と、
  今日の 『アンの世界』

   A・クリスティーとモンゴメリー、作者は違っても、
  まるで同じ人物の文章のようですね。

   チムニーズ館の住人が代わっても
  建て替えられなかった事を喜ぶ昨日の会話(バンドル譲)と、
  単なる引っ越しなのに、これほどまでの家への思い入れ(アン)。

   二つの世界は、価値観を共有しているのが分かります。
  私の大好きな所以(ゆえん)です。

   そうそう、リラ版 【雪の女王】 と呼んでいた
  白い花をたわわに付けた梨の原木はどうなるのでしょう。

   そう言えば開花、もうそろそろですね。
  これは、かろうじて間に合うでしょうか・・。

   そして一面の 「蒲公英(たんぽぽ)」 の原っぱも。
  公孫樹並木は・・? 今年はもう見る事が出来ないのですね。

記憶の封印

2014-03-04 22:28:08 | レトロ(素敵)な空間~散策







【拡がる果樹園】


【本館東にある別館(昭和6年建築)】


【表門(開設当初からのもの)】





「・・・バンドル嬢ちゃま。
この チムニーズ館 にまさか他人が
住む日が来るとは思いませんでしたよ」

「あら! でもね、時勢 には敵わないわ、
あなただってこの家が、
素敵な遊園地付きの洒落しゃれたフラットに
変わるのを見ないですんだら、
幸せだと思わなくちゃ」
           【A・クリスティー作 「七つの時計」】





   朝は冷えましたが、日中は暖かくなりました。
  午前中は快晴。ただ、お天気の方は下り坂との事。

   そのせいか、午後には真珠色の空になりました。
  とは言え、薄日は射していましたけれど。
  









【農場研究室】






【炊事室、加工室、倉庫、農機具舎、肥料庫等】




   さて、今日の写真。
  これまで “アン気分に浸れる場所” として
  何度も登場した場所です。私のお気に入りの場所。

   ところが、さきおととい、この建物が、
  今月末までに取り壊される事を知りました。

   古い建物とは言え(昭和3年建築)、
  広大な敷地の中には、大層趣きのある建物が並んでいます。

   昨日、「続き」 としましたが、今日再び出掛けて来ました。
  さきおとといも写真を撮る事は撮ったのですが、
  動揺してしまって、たいした写真は撮れませんでしたから。

   それにしても日本って、
  古い建物も、いとも簡単に壊してしまうのですね。

   そうそう今日の例文は、『A・クリスティーの世界』 から。
  さすがイギリス、取り壊しませんね。

   でも、ここでも出て来る言葉は 「時勢」。
  今回の取り壊しも時勢と思わなければならないのでしょうか・・。
  これだけの建物、残念ですけれど。

   正面玄関に続く公孫樹並木、六連のアーチ窓、黒光りする廊下と。
  記憶にしっかりと焼き付けて置きましょう。

昭和の香り

2014-03-03 17:55:07 | レトロ(素敵)な空間~散策












「・・・完成した庭って本当に
面白くないでしょうよ、スーザン。
自分で働くのでなかったら
庭の意味がないわ。
あたしは草取りをしたり、掘り返したり、
植え替えたり、模様替えをしたり、
刈り込みをしたりしたいのよ。
自分の好きな花を天国でも欲しいわ・・・
しゃぐまゆりよりあたしの
三色菫の方がいいわ、スーザン」                
                【「炉辺荘のアン」 第5章】






   青空があり、太陽と白い雲。
  今日は、そんな朝を迎えました。随分、久し振りな気がします。
  気温の方は・・ちょっとヒンヤリしているでしょうか。

   一たび庭に出れば、やがて咲くであろう春の花が、
  ツンツンと花芽を伸ばしています。そんな花たちに接すれば・・。

   まだまだ短い、生えたばかりの草を抜いたり、葉殻を取り除いたり。
  いつの間にか長居をしている事に気付きます。
  『アンの世界』アン さながらに。

   イケナイ、いけない・・。紫外線予防は “今” から。
  油断してはいけませんね。早速、帽子を用意しませんと。










   さて、今日の写真は一昨日の
  梅を見ての帰り道のもの。

   性懲(しょうこ)りもなく
  又々、道草という訳です。

   もう本当に少なくなり
  ましたが、ところどころに
  昭和の香り漂う風景に
  出会います。

   それは住宅だったり、
  お店だったり。

   両側が現代的なビルの谷間に
  古式豊かな日本家屋があると
  思えば、ガーデニングで趣向を
  凝らした洋風建築のすぐ傍に、
  昭和の香りのするお店が
  あったり。

   かと思えば、こんな所に・・
  と思う場所に突然喫茶店が
  現れたり。勿論、昭和の佇まい。

   「喫茶、軽食」 とありますから、
  オムライスなんかもあるのでしょうか・・。
  ~なんて。オムライス好きですから、ついつい想像が膨らみます。

   昔ながらの古い街ですから、新旧入り混じっています。
  統一感がないと言えばそうですが、それが妙に温かいような気もして。
  久し振りの道草は、こんな風に。

   ~次回に続きます。

「夢見月」 に漂う芳香

2014-03-01 23:01:05 | レトロ(素敵)な空間~散策
















ジェーンの島は今は美しくなかった。
早春のみすぼらしさに包まれ、
他の全ての場所と同じで
何の特徴もなかった。
美しいものと言えば暗い丘に見える
ほっそりとした白樺だけだった。 
               【「丘の家のジェーン」 41.】






   こちらは、今日も曇り空となりました。
  気温は昨日より幾分、低くなっていますが、
  それでもまだ暖かい方でしょう。
  この暖かさは明日まで続くようです。

   今日から3月。
  これからは寒暖を繰り返しながら、
  本格的な春の訪れとなるのでしょう。

   3月の 『アンの世界』 は、まだまだ春には程遠いようです。
  こちらの世界は今梅が咲き乱れ、桃、桜と続きます。

   これら樹木だけでなく、草花たちも出番を待っています。
  日に日に暖かくなる3月は、春を迎える喜びが
  一番感じられる月でもありますね。

   だからでしょうか、3月の異名は 「夢見月」。
  そうそう、「夢見草」 とは桜のことです。

   先日の 「風待草」 が梅ですから、
  ロマンティックなコンビですね。













【旧笹井家住宅】






   さて、久し振りの道草となりました。
  今日は回り道をして梅を見て来ました。

   重要文化財でもある、旧笹井家のある場所。
  梅は日本家屋に合いますね。

   ただ、生憎の真珠色の空。
  白梅も淡いピンクの梅も青空に一番映えますものね。
  今度はお天気の良い日にもう一度、訪れようと思っています。