声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

悠々自適を目指したい

2024-09-14 07:19:00 | Diary
通りかかった小規模な映画館で上映案内が出ていた…

原作も読んだが、私はこのタイプの映画が好きだ。

「敬老の日」に観に行こうかな…と思っているが、混むかな?

とりあえず予定に入れておこう。


昨夕のこと、
いつものようにM嬢と近所を散歩していると、

いつも見かける道沿いの畑のお婆さんが

「茄子食べるかい?」
と声をかけてくれた…

我が家にも家庭菜園で作っている茄子があるにはあるが、

「食べます!」と即答した。

以前、M嬢を見て
「いいキモノ着てるね!」と言ってくれた人だ。

ゆうに80歳は超えているだろうか…


彼女はニッコリと笑いながら、ゆっくりとした動作で、

側道に止めてあった小さな買い物カートから採れたばかりの小ぶりな茄子を5本、それと長ネギ6、7本を

「多くとれすぎて食べる人がいないんだよ」

と言って手渡してくれた。


お礼を言ってM嬢と歩き始めると、

「明日はキュウリを持って帰ってよ!」
と、
再びニッコリと笑った。

なんか嬉しいなぁ…

どこの家の人だろう?

名前も知らない人だけれど、

そんな風に気軽に声かけしてくれて、農作物をお裾分けしてくれる…

ここの人たちは、いつもそんな感じだ。

一昨日は、4軒先の同じ班内のお爺さんが、

「人参持っていきな!」
と言って、

畑から抜いたばかりの人参を4、5本持たせてくれた…

自給自足の生活が根付いている地域ならではの事だ。

悠々自適って、金銭的な豊かさではなく、
自然に順応した心豊かな生活を指すんだよなぁ…



5月に司会と歌で賛助出演させて貰った
《楽悠》定演のYouTubeがUPされた…

オープニングの『祝典行進曲』には、
65年前の初演メンバーが4名も参加されている。



この定演では、
アンコールで踊り明かそうを歌わせて貰ったが、

考えてみると
現役の自衛官時代以来だから、

吹奏楽をバックに歌ったのは実に四十数年ぶりだ。
(^^;;

楽悠の「悠」は、まさに悠々自適の悠だな。

私も本来の悠々自適を目指したいものだ。





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断った途端に豹変

2024-09-13 07:15:00 | Diary
身から出た錆…

という言葉があるが、

今回のことはきっと、それに当てはまるのではないか…な。

頼まなきゃよかった。

(−_−;)

2カ月前にネットでリフォーム業者を紹介してもらい、
無料見積もりをとった中の某ネット業者がとんでもない業者だったらしい…

見積もりして貰った業者さんには封書でお礼とお詫びをしたが、

ネットの紹介業者だけが、何度も電話をしてくるのだ。

ショートメールも毎日のように入ってくるため、

『せっかく猛暑の中を見積もりして貰ったのですが、今回は別の業者さんにお願いすることにしました』

と、丁寧に断ったのに、

『どこに依頼するのか教えてください。必ず教えてもらう事になっているので』

としつこく訊かれる…

「言う必要はないと思いますが…」と言うと、
『規約違反んだ、教えてもらうまで電話をかけるから』

と、切られた。

すぐさま、国民生活センターに
業者の電話番号と業者名を報告すると

相談担当者から、

「教える必要はないし、その業者を着信拒否してください。悪質な場合は警察に相談するように」

と告げられた。

住所も名前も電話番号も知られているわけだ…

なんだか気が重くなる…
(−_−;)



外壁塗装の業者を紹介するネット業者は多い。

もちろん、丁寧に断りを入れると、そのまま引き下がる業者がほとんどだ。

問題のネット業者も最初のうちは随分と丁寧に対応してくれて、
親身になってくれたと思ったけれど…

断った途端に豹変…

こう言う悪質な業者もいるんだなぁ…

個人情報、しっかり握られちゃったなぁ…
イヤだなぁ。

昨日は一日中、落ち込んだ。

今朝もまだモヤモヤしている。


いやいや、
転んでもタダでは起きないゾ!

コレをまたネタに仕事のどこかで使おう。

( ̄^ ̄)

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美し過ぎて怖い

2024-09-10 10:49:00 | 映画・ドラマ
その昔、
アイドル人気歌手の歌の文句で

《美し過ぎて君がこわい…》

と言うのがあった…


この歌詞を思い出したのは、今日の朝ドラでのワンシーンを見た時だ。

( 寅子の夫は何歳なんだろう…美し過ぎないか?)

と。


イケメン俳優だから、汚い老け方はできないだろう…

但し、
役に徹するなら、もう少しなんとかならないか?

以前の朝ドラでも、
おばあさん役の有名女優が美し過ぎると言うのが話題に上った事があったが、

年取る=老ける=汚くなる

と言うのは、至極自然なことだ。

『年齢相応』という言葉は無理なく自然に老けて行くことを受け入れているという意味なのだと思う。

で、
話が逸れてしまったが、

若い俳優が老け役を演ずるには歩き方や姿勢、声に加えて顔は重要な要素になる。

シミもシワもない顔は、どうしても若く見えてしまう。

実父が75歳の頃、顔の老人性シミを取ってもらうと言って、
郷里の総合病院の皮膚科でとってきた事があったが、

そのせいか、私と買い物に行くと

店員から「ご主人と一緒でイイですね!」

と言われたことがあった…


あの時の不快感が忘れられない。

(−_−;)

シミもシワもある顔より
年齢不相応に何もない顔の方が怖い…

寅子の夫は、美し過ぎて怖い。

不自然なのだ。

AIの作ったトップ画像のように…





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大葉オイルソース失敗編

2024-09-10 10:05:00 | Diary
《大葉 大量消費 ソース》と入れて検索してヒットしたレシピ、

『大葉オイルソース』を作ろうとして失敗した。

材料の
大葉とEXオリーブオイル、それと塩を一緒にミキサーにかけたら、

ミキサーがストライキを起こした。

音だけがウーンウーンと唸り、
上のフタがカパッとあいた…

液体の分量が足りないのだろうと思って
夫が大事に使っているEXオリーブオイルをたっぷり足してみたが、

症状は変わらずで、ミキサーは動いてくれない…

仕方がないので、
全部取り出してオイルまみれになりながら取り出した大葉を微塵切りにした…


それに、醤油を少し足してみたら
結構イケる…

黄えんどう豆100%のパスタを茹でて、
それにかけるのも良いが、

タンパク質が足りない。


米油漬けのツナ缶があったのを思い出して、
ツナ缶をフライパンで温めて、そこに茹で上がったパスタを加えて和えた。

皿に盛り付け、先ほどの大葉オイルソースの失敗作を乗せてみたが、

味のほうは…

まぁ、可もなく不可もなく…と言ったところかな?


大葉は、EXオリーブオイルとの相性がイマイチと言うのが率直な感想だ。

ネットの情報は、あまり信用できない。

それとも、
私のやり方が間違っているのだろうか?

たぶん後者だな…


そばで一部始終を見ていたM嬢は、
どうやら諦めた様子で、

パスタの皿を覗きに来ない…

(-。-;

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大葉入り卵焼き

2024-09-10 09:07:00 | 花 園芸 庭
裏庭で一番元気なのが大葉だ。




最近は、家の玄関周りやウッドデッキ周辺の薔薇の根本にも大葉が生えている。

せっせと大葉を食べようと思って、
キュウリの塩揉みに加えたり、ナスの一夜漬けに刻んで入れたり、天麩羅にしたり…

本当は甘い卵焼きが好きなのに、
大葉入りにしたためにやむを得ず塩味にしたり…

私の腕が悪いのか大葉入り卵焼きは、バエない…


素麺の薬味にも多めに入れて食べているが

減らない…それどころかますます勢いを増している。

隣の茄子の葉っぱと比べても、元気が良いのがわかる。



これを思いっきり取ってきて
ジェノベーゼ風のソースを作ってみようか…?

最近、通販で購入している100%黄えんどう豆で作られたパスタを茹で、
大葉のソースをかけたら…どんな味になるかな?

…などと考えてみる。


花が咲いた枝を切り取って花瓶に挿すと
玄関周りに大葉の香りが広がった…

が、
逆光の上に、地味すぎる花だからバエない…



調べてみると大葉は冷え防止や消化器系を整えるなどの薬膳の効果があるらしい。

最近は、足先だけが冷える時が多い…

まずは、
ソースを作ってみようか…な。









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あの世界観に浸りたい

2024-09-09 14:26:00 | Diary
時間があれば本を読んでいる。

それも相性の良い作家のものばかりを読む癖がある…

パラパラ捲っただけで、自分との相性がわかる…

目が悪いので行が詰まりすぎたものは最初からパスする。

好んで読むのは浅田次郎作品。

最初に読んだ《蒼穹の昴》でハマった…

おかげで中国まで出かけて清朝の西太后や溥儀の皇后だった婉容の写真集などを買ってきた。

銅鑼まで買ってきて時々叩いては『悠久の歴史』に思いを馳せる…

あれは上海博物館がリニューアルオープンした年だから、
もうかれこれ28、29年前ではなかろうか…

浅田次郎作品のおかげで、私の興味の世界が広がった…

氏の作品は、エッセイ集もそうだが読んでいて共感できる行が多い。

共感できる行が多い分、よく泣く…

先だって読み終えた《おもかげ》も、涙なくしては読めない作品だ…

いつもの事だが独特の世界観の虜にされている自分がいる…

天邪鬼の私は、
浅田氏の作品に出会うまでは

(人が勝手に創り上げた世界で踊らされるのはゴメンだ)

と思っていた人間だった。

それでも中高時代は一応、石川達三や太宰治、三島由紀夫作品は読んでいた。

大学時代以降、社会人になってからは
手に取るのは実用書ばかりで、

特に子育て中は、何かをじっくり読んだ記憶がない。

読書の時間を長く取れるようになったのは、つい最近だ。

三浦しおん、重松清作品も性に合っているらしく、
読むと刺々しい心が、いつの間にか柔らかくなる…

たぶん重松作品は近所の図書館にある蔵書の全てを読んでいる。

ミステリー系では、
夏樹静子作品は、随分前に読み漁っていたが、

内容自体は忘れているのも多いので時間があったら、また読んでみたい。

深水黎一郎の《ストラディバリウスを上手に盗む方法》は、面白かった。

近くの図書館では蔵書自体が少ないため、
予約しても、到着するまで時間がかかる…


その点、先だってTVで紹介していた石川県立図書館のような、
居心地の良さそうな大型図書館が羨ましい…

あんな図書館が近所にあればいいのに…と、いつも思う。

あれほどの大型図書館なら毎日通っても飽きることはないだろう。

もし近所に住んでいたら老後は読書三昧の日々が送れる…

近い将来、いつになるかわからないが

仕事をやめたら1週間ぐらい金沢に行って近くに宿をとり、

そこから毎日、図書館に通って閉館まで本を読もうと思っている。

最近は、そんな夢を見ている。
いや、夢ではなくコレは計画だ。

そのためには目を大事にしなくては…



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田舎暮らしの常備品

2024-09-09 13:43:00 | 大型犬との生活
食料品が軒並み値上げしている…


お盆の間に休店して改装したらしい近所のスーパー&ドラッグストアに行くと、

好物の井村屋のゆで小豆、200g入りパックが210円から270円に値上がりしていた…

一気に60円も上げるか?

それとも安かったのは単に在庫処分をしていただけだろうか…


ショックだ…
(-。-;


私の場合、
主食やお惣菜の材料は全て夫が買ってくるので、
自分で買うのは嗜好品のみだが、

ナッツ類や缶詰めドライフルーツ、
M嬢と自分用の手作りヨーグルトの原材料の乳製品が高くなるのは困る…


あんこ類は、山暮らしの生活では常備しておくと便利だ…

カボチャを煮て最後にあんこを混ぜると、簡単な、いとこ煮?ができるし…

バニラアイスのトッピングにも使えるし、
雪見だいふくと合わせるのも相性がいい。

アイスの買い置きがない時には、
牛乳にあんこを混ぜて食べるだけでもほんのり甘い小豆ドリンクができる。


あんこは山暮らしに常備しておく必要のある食材の1つだ。

ナッツ類も、食べ過ぎは禁物だが私のように、すぐに油切れしやすい体質には必需品だと思っている。

それらを全く食べな買った頃は、

身体のいたるところから油の切れたブリキ人形のようなギシギシという音が聞こえていた…

気づいたのが大型家電量販店で買い物をしていた時で、

周り中が店内放送やBGMでうるさいのに、

動くたびに自分の身体のギシギシ音が気になって仕方なかった…

以来、身体にも油分が必要だと思いながら毎日ではないが、
思いついた時にはナッツ類を摘んでいる。

山暮らしの場合、
大雨などの災害に備えて水や食料のストックは当然だが、

このところの米不足と食料品の値上げは、
本当に痛い。

まぁ食べる量が減っているので、今のところ、なんとかなりそうではあるが…

M嬢はドライフードに飽きたらしく、
最近はパンやご飯など人間の食べるものを欲しがる。

味覚の変化か、それとも舌が肥えたか…

ドライフードよりは安いが、
これはこれで困ったものだ。

裏庭の柿の木に2年ぶりの実がついた…

今年はカラスに食べられる前に収穫できるかな?










そろそろ油切れだ…


















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M嬢も雷鳴が苦手

2024-09-09 12:17:00 | 報道 ニュース ワイドショー
昨夜は雨と家を揺らすほどの雷鳴で眠れなかった…

と言うのは嘘で、

1時ごろまでは雷がすぐ近くに堕ちたせいで断水になったため、

(さて、トイレの水は浴槽にはってある非常用の水を使えばいいけど、
明日朝の夫のシャワーは使えないがどうするんだろう…)

などと考えているうちに、いつの間にか眠っていた。

安眠できたのは、
M嬢が雷鳴に慄いて2階の夫の部屋に駆け込んだせいもある…

彼女が自分のベッドから私のベッドに入ってくると、どうしても目が覚めるし、

一緒に寝ているとエアコンの設定温度27℃では暑くて仕方ない。

そんな思いを昨夜は夫がしたらしい…


今朝はいつの間にか2階から降りてきたらしいM嬢に、いつものように叩き起こされた…

6時半までに車で5分のゴミ集積場に溜まったゴミを持ち込むつもりで家を出た…

水は出ない…

雷が堕ちると断水するのはいつもの事で、
別荘の水道組合が管理している水源設備のポンプが止まったのだ。

もう何度も同じ事を繰り返しているので慣れたものだが、

くたびれたポンプを交換するのに費用がかかると言うので、
90を過ぎた組合長は積極的に動こうとしない…

市の水道なら断水でもすれば大騒ぎになるが、
ここでは誰も騒がない。

山暮らしの不便さに慣れてしまえば、この程度は、どおってことはない。

まぁ、非常時の訓練だと思えばいいワケだ…


それにしても昨夜の雷は凄かった。


息子から送られてきた写メには、
総理候補者が小さく写っていた。

たまたま昼ごろ食事のためマンションを出たところで、
街宣車に出会したらしい…

〇〇構文は聞けたのだろうか。


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5年ぶりの同窓会

2024-09-08 09:12:00 | Diary
昨夜は11時過ぎに帰宅した。

横浜で高校の同窓会があり、ついでに息子に会って帰ってきた。

自宅手前200mの交差点で左折をうっかりそのまま直進してしまいUターン…

そのUターンした空き地の奥で不思議な光景を見た…

鹿のファミリーだった。
2頭の成獣と1頭の幼獣が座ってジッとこっちを見ていた。

(あぁ、ここは鹿たちの寝床だったのか…)

そういえば、
この交差点では大きなツノを持った牡鹿がゆっくり横切って行ったことがあった…

あの時も夜遅い時間だった。

真っ暗な交差点で歩行者用の信号が青になったのと同時に、
大きな鹿がこっちを見ながらゆっくり横切って行く姿を目の当たりにして、

驚きよりも、
横切っていく《森の主》の神々しさに見惚れた…

あの場所は、鹿たちの居場所だったのだ。

ふと自分の居場所はどこだろう…と考えた。


同窓会では、
「郷里に皆んなが集まれる場所があるといいね」と言う提案が出た。

前回は2019年の10月、丸の内で集まった。
それ以来だから実に5年ぶりだ…

どうやらコロナ前は半年に1度集まっていたらしい…

それすら忘れているのは、年齢のせいか。

近況報告をしながら、
この5年の間に皆んな色々あったのだろうなぁ…と思いつつ

自分は特に何も変わった事のない5年だった事を実感した。

ある意味、それは幸せなことだ。

同窓会は楽しかった…

ただ、私のように参加するだけなら楽しいが、
開催するたびに、幹事になってくれる人に負担がかかりすぎるのも事実だ。

それを解消するには、

集まりやすい場所や、集まりやすい方法を考えなくてはならない。

例えば、15人程度が、気兼ねなく寛げてドリンクも料理も適度に楽しめる…

そんな
場所があればいいのに…と思う。


息子と桜木町駅で待ち合わせする間に、
そんな事を考えた。

今後間違いなくやってくる超高齢社会にとって、
何より必要なのは、家庭以外の《居場所》だ。













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雨が誘う不思議な話

2024-09-01 13:50:00 | Diary
ここ数日の雨で
ふと子供の頃の不思議な体験を思い出した…

多分、小学校に上がる前だったと思うが、
いつも同じ夢をみてうなされた。

夢の中の私は、赤地に黒い菱形模様の厚手のネルの寝巻きを着ていた。

そして、いつも当時住んでいた生家のそばの大きな池の前に佇んでいた…


地元の人間はその池を「つつみ」と呼んでいた。
漢字で書けば「堤」だが、何のための池なのか子供の私は知らなかった。

おそらく農業用の溜池だと思うが、
子供の私には、とてつもなく大きな池のようにみえた。

夢は、ネルの寝巻きを着て「つつみ」のそばに佇んでいるだけで終わらなかった…

水面に向かって真正面から、
手を広げたままの格好で落ちていくのだ…

毎回、恐怖で目が覚めた…


それから数年経ち、
小学校の4年生くらいだったろうか?


雨の降る夜に、その事故は起きた。

200mくらい先の家に住んでいる老婆が「つつみ」に落ちて亡くなった…

大雨の中、仕事から帰ってくる息子を傘を持って駅まで迎えに行く途中だったらしい…

外灯もなく、真っ暗な道を歩いていて、
川のようになった道と「つつみ」との境が見えなかったらしい。


老婆は「◯ミばあさん」と呼ばれていた。

偶然だが、
私と同姓同名、漢字まで同じだった…

◯ミばあさんが、亡くなった後、

登校中に「つつみ」の前を通ると、
池のほぼ中央に何か棒のような物が立っていた。

よく見ると先が曲がっている…黒い傘だった。

◯ミばあさんが、持っていた息子の傘だと知ったのは、

近所のおばさんたちが、そう言っていたからだ。

垂直にしっかりと池の底に刺さっているらしく、
黒い傘は長い間、そのままになっていた…


それからまた数年経って、
中学生になった私に一通の封書が届いた。

父が開けて読んだらしく

「耳が悪いのか?」
と訊いてきた。

封書には私の名前と、

その後、補聴器の調子はいかがですか…』
というようなことが書かれていた…

一瞬何のことが理解できなかったが、
次に浮かんだのが、◯ミばあさんの事だった。

それまで、◯ミばあさん宛の郵便物が誤配されたことはなかったのだが、

きっと、うっかりした郵便局の配達員が間違って届けたに違いない。


けれど、不思議だ。
亡くなってから、もう何年も経っているのに…


そのことを母に話すと、
「気味が悪い」と、眉を寄せた。


あれから半世紀が過ぎ、

すっかり忘れていたが、
このところの長雨で、この話を思い出した。


雨の日の夜は、出歩かないに限る。

合掌…
















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