声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

リスクヘッジ

2013-01-28 19:09:29 | Diary
日本人が海外で犯罪や事件に巻き込まれる度に、
どのような手段を取れば被害を最小限に抑えることができるのか、

辛うじて難を逃れた人と、逃れられなかった人の違いは、どこにあったのだろうか…、

と考え込んでしまいます。

海外駐在員の中には、
テロ組織が宗教上の理念を重視する傾向が強いことから、
わざわざ改宗までして、その印が外から見えるようにしている人もいると聞いています。

また、
今回の事件で難を逃れた日本人スタッフが現地人に庇ってもらい、
ターバンで現地人のふりをして脱出した、という報道に、

外見が一目で日本人だと判別できないようにする事は、
危険地帯でのリスクヘッジ(危険回避)では一番必要な事なのかもしれない、

という思いを強くしました。



10年以上も前になりますが、
初めて南フランスで暮らす友人宅を訪ねる際に、最初に思いついたのが

一見して日本人だと判別できないような格好で行く、という事でした。
行き帰りは、女ひとり旅です。

寒い時期だった事もあって、
黒いサテン素材のパンツにベルギー製のサテン地の黒いダウンジャケット、
そしてベロア素材のつば付きの帽子に黒い革の乗馬靴のような形のブーツ…
中に着るセーターを除けば全身黒ずくめのスタイルでした。

貴金属類は腕時計のみ、斜め掛けもできるノンブランドの黒い大きめの
クロコダイル風型押しエナメル製の鍵付きバッグには、
万一、トランクを盗まれても、一泊くらいはできるように小さなトラベルセットを入れ、

もちろん、海外旅行の必需品メッシュ胴巻きの現金は最小限。

格安航空会社で有名なアエロフロートでしたので、日本人団体客はゼロ、

機内には個人旅行の若い女性が2人乗っていましたが、モスクワでのトランジットで話すまで、
私の事を香港や台湾からの旅行客だと思っていたようでした。


ドゴール空港からのニース行きのTGVの中でも、
アラブ系男性から荷物を持っていてやるよ、という申し出を断り、
自転車盗難防止用チェーンで荷物置き場にしっかり固定。

荷物の管理では道中、全く気を抜けなかったのを覚えています。

その分、成田に着いた後は時差ぼけもあってベンチで爆睡したほど…

目が覚めた瞬間、
これが海外だったら、トランクどころかバッグも失くなっていたかもしれない、
居眠りしたのが日本で良かったと心から思ったものです。

今回のような悲惨な事件は、
もう金輪際起きないよう願うばかりですが、

毎年、海外で事件に巻き込まれたり被害に遭う日本人は絶えないのが現状の
ようです。

外務省のHPも参考にしたいものです。

http://www.anzen.mofa.go.jp/jikenbo/jiken_index1_30.html
清水由美 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝陽の中の帰還

2013-01-28 00:57:10 | Diary
アルジェリアで犠牲になった方々の
ご遺体を乗せた特別機を
燃えるような、大きな朝陽が迎えていました。

あんなに美しくて悲しい朝陽を見たことがありません。

あの光景をご遺族の方々は、どんな気持ちでご覧になっていたのか…。

この二日間、ニュースを見るたびに考えていました。

一番若い技術者の木山さんには5年前に結婚した妻がいて、
昨年、第一子が誕生したばかりだった
そうです。


人質として唯一人、木山さんの音声が放送された時、
誰もが皆、大丈夫そうだ、良かったと安心したものです。

ご家族も、きっと帰ってくると信じて待っていたに違いありません。

それが、こんな悲惨な結果になるなんて、誰が想像したでしょうか…。


事件の経緯が少しずつ解明されてきて
わかったのは、

日本人を人質にする事が最初から
目的だったということ。

そして、アルジェリア政府軍は
人質より天然ガスプラントを守る事を
選らんだということ。

日本の企業が、海外進出するには、
これほどまでのリスクを覚悟して出て
行かなければならないという事を

こんなに大きな犠牲を払わなければ
知り得なかった事自体、

とても口惜しい思いでいっぱいです。


清水由美 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする