い午前の仕事が終わると同時に
朝予約しておいた皮膚科に飛び込んだ。
3、4日前から、
左側の肋骨下がズキンズキンと疼いて
その周辺に赤い発疹が出始めた。
最初は虫刺されかと思って軟膏を塗っていたが、
良くなるどころか、範囲がだんだん広がってきて、
ピリピリ、チクチクと痛む…
「左側 肋骨下 発疹 痛い」
と入れて検索すると、
「帯状疱疹」と「肋間神経痛」というワードに当たった…
( この痛みが、かの皇后さまも罹ったという帯状疱疹か…)
まだ、水疱はできていないけれど
このまま放っておくと、患部が広がる可能性もあるなぁ…。
ここは、やはり専門家に診て貰うに限る
…ということで受診。
診察室の前の長椅子に座っていると
直前の患者と医師の会話が聞こえてきた。
「帯状疱疹は、発疹が引いてからの方が痛みが強く出るんですよ」
「……」
「3週間後に、またきてください」
「……」
医師の声しか聞こえなかったが、
( へぇ…、そういう病気なんだ)
と驚いた。
簡単に考えていたが、治療は長くかかるらしい、
私の場合は、まだ始まったばかりなのかも知れない。
名前を呼ばれて、診察室に入っていくと、
初老の男性医師がブツブツ言いながら前の患者の紙のカルテに、
必要な事項を記入しているところだった。
( アナログかぁ…、珍しいなぁ)
そう思いつつ、
「よろしくお願いします」と頭を下げると
私の問診票にチラッと目を通したドクターは、
内診を始めた。
特に痛みが強い左側の背中の発疹を見ながら
「あぁ、これは結構、拡がってるねぇ」と呟いた。
そして、
「帯状疱疹ですね」と答えた。
心の中で、
( やっぱり…)
と思ったが、声には出さなかった。
「仕事は?」
と訊かれたので
「講師業をしています」と答えると
「元アナウンサーとか?」と言われ、
「はい、まぁ…」
と、曖昧に相槌を打った私に
「医師会の研修行きましたよ」
とドクター…
「あっ、そうですか!」
冷や汗がドッと吹き出した。
( そ、そうだったのか…)
「その節はお世話になりました‼︎」
と、お礼を言うと
「当てられるんじゃないかとドキドキしましたよ」
と、相好を崩した。
( 覚えてくれていたんだ…)
「できるだけ注射は、続けてきてください」
と、来週の火曜日までの通院が必要だと言われ、
週末の伊豆下田への出張の事を伝えると
「アルコールはダメ、温泉も注意してください、忙しいと思うけれど、なるべく身体を休めてください」
と言われた。
世間は狭い。
特に私のような商売は、どこで誰に会うかわからない…。
仕事では、またいつものようにエラそうに喋っていたんだろうなぁ…。
続いて、
看護師さんから注射をしてもらい、
丁寧な塗り薬の説明を受けたが、
医師会の研修はドクターだけでなく、
看護師さんも多く参加していた事を思い出し、
( わかりやすく丁寧な説明だなぁ…)
と、感心しつつ、
この通院経験も、どこかでネタに使おうかなぁ…
と、思うのであった。
朝予約しておいた皮膚科に飛び込んだ。
3、4日前から、
左側の肋骨下がズキンズキンと疼いて
その周辺に赤い発疹が出始めた。
最初は虫刺されかと思って軟膏を塗っていたが、
良くなるどころか、範囲がだんだん広がってきて、
ピリピリ、チクチクと痛む…
「左側 肋骨下 発疹 痛い」
と入れて検索すると、
「帯状疱疹」と「肋間神経痛」というワードに当たった…
( この痛みが、かの皇后さまも罹ったという帯状疱疹か…)
まだ、水疱はできていないけれど
このまま放っておくと、患部が広がる可能性もあるなぁ…。
ここは、やはり専門家に診て貰うに限る
…ということで受診。
診察室の前の長椅子に座っていると
直前の患者と医師の会話が聞こえてきた。
「帯状疱疹は、発疹が引いてからの方が痛みが強く出るんですよ」
「……」
「3週間後に、またきてください」
「……」
医師の声しか聞こえなかったが、
( へぇ…、そういう病気なんだ)
と驚いた。
簡単に考えていたが、治療は長くかかるらしい、
私の場合は、まだ始まったばかりなのかも知れない。
名前を呼ばれて、診察室に入っていくと、
初老の男性医師がブツブツ言いながら前の患者の紙のカルテに、
必要な事項を記入しているところだった。
( アナログかぁ…、珍しいなぁ)
そう思いつつ、
「よろしくお願いします」と頭を下げると
私の問診票にチラッと目を通したドクターは、
内診を始めた。
特に痛みが強い左側の背中の発疹を見ながら
「あぁ、これは結構、拡がってるねぇ」と呟いた。
そして、
「帯状疱疹ですね」と答えた。
心の中で、
( やっぱり…)
と思ったが、声には出さなかった。
「仕事は?」
と訊かれたので
「講師業をしています」と答えると
「元アナウンサーとか?」と言われ、
「はい、まぁ…」
と、曖昧に相槌を打った私に
「医師会の研修行きましたよ」
とドクター…
「あっ、そうですか!」
冷や汗がドッと吹き出した。
( そ、そうだったのか…)
「その節はお世話になりました‼︎」
と、お礼を言うと
「当てられるんじゃないかとドキドキしましたよ」
と、相好を崩した。
( 覚えてくれていたんだ…)
「できるだけ注射は、続けてきてください」
と、来週の火曜日までの通院が必要だと言われ、
週末の伊豆下田への出張の事を伝えると
「アルコールはダメ、温泉も注意してください、忙しいと思うけれど、なるべく身体を休めてください」
と言われた。
世間は狭い。
特に私のような商売は、どこで誰に会うかわからない…。
仕事では、またいつものようにエラそうに喋っていたんだろうなぁ…。
続いて、
看護師さんから注射をしてもらい、
丁寧な塗り薬の説明を受けたが、
医師会の研修はドクターだけでなく、
看護師さんも多く参加していた事を思い出し、
( わかりやすく丁寧な説明だなぁ…)
と、感心しつつ、
この通院経験も、どこかでネタに使おうかなぁ…
と、思うのであった。