原作を読んだ後で、映画を観た。
映画は以前も見ているので2度目だが、
ほぼ忘れていた…
忘れてしまった原因がわかった。
改めて観てみると、
(あぁ、なるほどなぁ…)と思うことが多い。
登場人物も原作とは少し違う。
事件が起こるまでの経過や時間が、原作に比べると極端に短い。
かなり予算を削って作っているように思う。そのせいか映画のシーンは断片的だ。
構成も、多分だが原作を読んでいるからわかる…
特にオープニングの場面だけを見ると、どう繋がるのかわからない。
私のように勘が鈍くじっくり観ないとわからない者には、理解しづらい構成だ。
だけれども、
原作を読んでから観ると面白い。
役者の表現力に心を動かされる…
原作では、
(ここで何故、こうなるのだろう…)
という一種の矛盾を感じながら読んだが、
映画では、その矛盾をさほど感じさせない。
特に、父親役の前田吟さんの演技が光っていた。
この映画のテーマは、
間違った形ではあるが、根底にあるのは《家族愛》だ。
だが、家族愛は時に盲目的になり、他者を巻き込む。
それが子供であっても…だ。
後味の悪さが残る…。
あの家族は、その後どうなるのだろう。
その後が見てみたい。