今日は“ラストフレンズ”の最終回です。このテレビドラマをご存知ない方のために….
美知留(長澤まさみ)瑠可(上野樹里)は高校時代同級生だった。美知留は恋人の宗佑(錦戸亮)と暮らしはじめるが、ドメスティックバイオレンスに遭う。暴力をもってしか愛せない宗佑にはなにか過去があるらしい。瑠可は身をもって宗佑の暴力から美知留を救うが、実は性同一性障害で美知留を深く愛していたのだ。
そのことを知ってしまった瑠可は事実を受け入れることができなくなって逃げ出してしまう。もうひとりこのふたりと深く関る登場人物水島タケルがいる。タケルは瑠可を愛していた。そして瑠可が性同一障害と知っても瑠可を理解し見守ろうとする。一方美知留はタケルを愛しはじめていた。
美知留は宗佑のマンションに荷物を取りに行く。美知留は再び宗佑の暴力に遭う。そこで美知留が知ったことは?視たものは!?一方瑠可は優勝を期しモトクロス選手権に臨もうとしていた…..さて続きはいかに……..。
主役は美知留のようですが、回を追うごとに娘たちとわたしは瑠可目線になってゆきました。現在の恋は不倫も身分差も(不治の病も!)障害にはなりませんが、同性への恋というものは、同性の婚姻届が認められたカリフォルニアとは違って日本ではまだ充分禁忌といえるからでしょう。瑠可の震える心に見ているわたしたちも同化してしまうのです。
瑠可の恋は身もこころもひとつになることを求めたのでしょうか?それを求めたとき 恋の苦しみがはじまります。ひとつになりたい…それは愛する者のあるがままを愛でる….とは別のもの……わがものとしたいという我執を含んでいるからです。……恋の必然は愛の堕落なのでしょうか。
恋…….運命の糸にひかれるように邂逅し、求め合いあるいは奪い合う恋………そのまえにもっと透明なものに向かってなげかけられたエチュードのようなほのかな想いがあるような気がします。……聲を聴くだけで胸の奥がときめく……..その聲をもっと聴きたい……気配を感じていたい……その視線のさきにあるものに向かってともに歩きたい……せめてみつめつづけたいという想い……。
女子高校だったせいもあるのでしょう、わたしのエチュードも同性に向けたものでした。ガールスカウトのいつも笑顔で黙々といちばん重い荷を運んでいたリーダー、パーソナルストーリー「ふらんす窓から」で語ったD、「立ってゐる木」で語った夏樹、そして昨夜15年ぶりでであったM…….彼女たちのまっすぐなまなざしや潔さが好きでした。人間としての格といったらおこがましいかな…..ひとに対して媚ることなく、奢ることなく、木のように堂々としているところが好きでした。
のちのち ひとなみに恋もしましたが、恋人になってしまうと残念ながらあこがれる…..夢みる、渇仰するという、ひとの理想や天上の高きにつながるような想いは失せてしまうのです。身体というものに縛られるからかもしれません。恋するとは肉に埋もれながら天を希求するという二律背反を宿命とします。歴史上には身を滅ぼした恋人たちもいれば、燃え上がる想いと逆境によって浄化された恋人たちもおりました。
さて、美知留は自分の枠を越えて成長できるのでしょうか。瑠可はしあわせを掴むことができるのでしょうか。タケルはふたりを見守りつづけるのでしょうか。宗佑の闇はなんだったのでしょう.....さぁ家に帰って見ることにしましょう。
ものがたりの最大のテーマ.....恋。ものがたりを震えるような感受性で理解し、自ら恋するごとく聲と魂をひとつにして伝えられたら……語り手に最もひつようなこことのひとつはみずみずしい恋する心を忘れないことかも知れません。
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