BPが毎年恒例の「BP Statistical Review of World Energy 2020」を発表した。以下は同レポートの中から天然ガスに関する埋蔵量、生産量、消費量、貿易量及び価格のデータを抜粋して解説したものである。
*BPホームページ:
https://www.bp.com/en/global/corporate/news-and-insights/press-releases/bp-statistical-review-of-world-energy-2020-published.html
1. 世界の天然ガスの埋蔵量と可採年数(続き)
(昔も今も中東とロシア・中央アジアが二大埋蔵地域!)
(3)地域別の埋蔵量推移(1990年~2019年)
(図http://bpdatabase.maeda1.jp/2-1-G03.pdf 参照)
埋蔵量の推移を地域別に見ると、1990年は中東地域が世界全体の34%を占め最も大きく、次いでロシア・中央アジア地域が32%であり、この2地域で世界の埋蔵量の3分の2を占めていた。2000年以降この2地域の占有率は7割を超えており、2019年末はそれぞれ38%と32%である。1990年に比べると中東地域の占有率が4ポイント上がっている。
その他の地域では1990年のシェアはアフリカ9%、北米、アジア大洋州各8%、中南米及び欧州が各5%であった。2019年のシェアはアジア・大洋州9%、アフリカ、北米各8%、中南米4%、欧州2%であり、1990年に比べると欧州のシェアが大幅に下落、アジア・大洋州が1ポイント上がっている。北米の埋蔵量は1990年の9.2tcmから2019年には1.6倍の15tcmに増加しているが、世界に占めるシェアは8%で変化は無い。
1990年から2019年までの埋蔵量の伸び率はアジア・大洋州が2.1倍と最も高く、中東も2倍を超え、世界全体の伸び率1.8倍を上回っている。これに対して欧州の埋蔵量は1990年の5.2tcmから2019年には3.4tcmに減少している。過去30年間で埋蔵量が減少したのは欧州地域だけである。
(続く)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp
*BPホームページ:
https://www.bp.com/en/global/corporate/news-and-insights/press-releases/bp-statistical-review-of-world-energy-2020-published.html
1. 世界の天然ガスの埋蔵量と可採年数(続き)
(昔も今も中東とロシア・中央アジアが二大埋蔵地域!)
(3)地域別の埋蔵量推移(1990年~2019年)
(図http://bpdatabase.maeda1.jp/2-1-G03.pdf 参照)
埋蔵量の推移を地域別に見ると、1990年は中東地域が世界全体の34%を占め最も大きく、次いでロシア・中央アジア地域が32%であり、この2地域で世界の埋蔵量の3分の2を占めていた。2000年以降この2地域の占有率は7割を超えており、2019年末はそれぞれ38%と32%である。1990年に比べると中東地域の占有率が4ポイント上がっている。
その他の地域では1990年のシェアはアフリカ9%、北米、アジア大洋州各8%、中南米及び欧州が各5%であった。2019年のシェアはアジア・大洋州9%、アフリカ、北米各8%、中南米4%、欧州2%であり、1990年に比べると欧州のシェアが大幅に下落、アジア・大洋州が1ポイント上がっている。北米の埋蔵量は1990年の9.2tcmから2019年には1.6倍の15tcmに増加しているが、世界に占めるシェアは8%で変化は無い。
1990年から2019年までの埋蔵量の伸び率はアジア・大洋州が2.1倍と最も高く、中東も2倍を超え、世界全体の伸び率1.8倍を上回っている。これに対して欧州の埋蔵量は1990年の5.2tcmから2019年には3.4tcmに減少している。過去30年間で埋蔵量が減少したのは欧州地域だけである。
(続く)
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前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
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