
昨年末から話題になっていたアニメ映画。
旭川での上映を待っていて、やっと観れました。
戦前の広島で生まれ育ち、見知らぬ縁談で 呉市にお嫁に行くすずちゃん。
海軍で働く旦那様は、幼い頃すずと出会い、探して探してやっと見つけたのでした。
広島県呉市。
戦時中は軍事拠点になる軍港としての役割を果たし、街も賑わっている。
戦況が悪化すると、毎日毎日空襲のため、市民は逃げ惑う。
その空襲の数たるや、凄まじい。
設定された主人公すずのキャラクターに、今回声優として演じたのん(能年玲奈)ちゃんは、ぴったり。
少しぼーっとしていて、絵が好きな少女。
見知らぬ土地と、見知らぬ家族の中で、懸命に働くすず。
厳しい戦況にあっても、どことなくのんびりしていて、笑いを誘う。
戦時中の話は、アニメであっても辛く悲しい。
本当はあんまり見たく無いと思う自分もいる。
何故こういう理不尽な事が起こるのか。
何故罪の無い人たちまで犠牲になるのか。
怒りがふつふつと湧き上がってくる。
戦時中の呉市の事は、全然知らなかった。
膨大な資料を集めて、史実に基づいて描いたそうだ。
すずちゃんが特別な人では無いの。
ごく普通の、心優しき女の子。
映画で描かれている人たちは、みんな庶民。
けれど、みんな懸命に生きている。
映画の中で描かれている人も、
今日映画館に観に行った人も、
生きている。
生きていかなくちゃね。
(ふと、チェーホフの「三人姉妹」を思い出しました)
※のんちゃん、「あまちゃん」で、勇気を貰った。
彼女の活躍を楽しみにしていた1人です。
あのドラマに出ていた女優俳優さんたちは、次々ブレイクしているのに、
彼女は週刊誌等に、いろんな事を書かれ、心配していました。
今回、後世に残るような素晴らしい作品と出会い、今後の活躍が楽しみなって来ました。
頑張れ、のんちゃん。